研究課題/領域番号 |
20J22352
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
趙 浩衍 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 女性 / 家譜 / 地簿 / 寄進 / 近世ベトナム / 村落文書 / 儒教 / 比較史 / 親族意識 / 漂流民 / 済州島 / 安南 / 風水思想 / 漢喃研究院 / 科挙 / 黎朝 / 阮朝 / ゾンホ / 風水 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、18世紀後半~19世紀前半にベトナムで起きた父系血縁集団の形成・強化現象を東アジア史の枠組みで検討することで、最終的に近世以降における東アジア諸国での女性の地位低下という現状を理解し改善を展望するための、理論的枠組みを構築することを目的としている。そのため、「東アジア小農社会論」で論じられてきた、土地所有・農業経営・家族制度・社会イデオロギーの変容を中心に、北部ベトナム特有の閉鎖的な村落構造の観点を視野にいれて考える。
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研究実績の概要 |
本年度は、国内学会だけではなく海外学会に研究成果を紹介した。 まず、東方学会第66回国際東方学者会議において、「近世ベトナムの家族・親族と「儒教化」――ベトナム家譜から見る儒教化と村落・ジェンダー秩序」を発表した(日本語、オンライン、5月21日)。次に韓国韓国全南大学校人文学研究院・韓国女性史学会共同主催学術大会において「近世北部ベトナム女性の喜捨活動に関する再検討」を発表し(韓国語、対面、6月17日)、同内容をAsian Association of World Historians (AAWH)第5回大会で発表した(英語、オンライン、10月13日)。最後に、ベトナム漢喃研究院・日本「東アジア姓・生・性科研プロジェクト」共同主催学術大会で「近世ベトナムの村落資料と家族・儒教」を発表した(ベトナム語、対面、23年3月14日)。 次に、昨年度日本・韓国学会で発表した内容を書き直し、「一六八七年済州島民の安南漂流事件における〈安南太子殺害譚〉の再考」を投稿、『朝鮮学報』第261輯(2023年6月号)に掲載する予定である。また「「周辺國」の世界像―日本・朝鮮・ベトナム」(三谷博・李成市・桃木至朗、『日本史のなかの「普遍」』、東京大学出版会、2020)を訳し、韓国の『崇実史学』に掲載した。 一方、2022年7月から8月までの1か月間、ベトナムで現地調査を行った。資料館だけではなく、村に訪問して史料の実物を確認し、長老や家老から話を聞くことができた。第一に、従来研究していた右青威社段族の19世紀後半から20世紀初頭にかけて建てられた碑文を確認できた。これらの史料から、儒教的素養を身に着けた宗族の指導による建設の動きや、祭祀文化の変容の様子が窺える。第二に、近世ベトナムで広まった寄進文化「后(ハウ)」に関しても、『拓本集』の史料だけではなく、現地で得られた情報を総合して考察することができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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