研究課題/領域番号 |
20J22412
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
棚橋 由賀里 (2020-2021) 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC1)
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特別研究員 |
棚橋 由賀里 (2022) 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2022年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | スーフィズム / モロッコ / イスラーム改革 / イスラーム教育 / タリーカ・ジャズーリーヤ / 社会改革 / イスラーム |
研究開始時の研究の概要 |
15-16世紀のモロッコでは、それ以前までは思索的なスーフィー(イスラーム神秘主義者)たちのサークルに過ぎなかったスーフィー教団が巨大化・大衆化・政治的アクター化を果たすという大きな変化があった。本研究では、代表的な教団としてジャズーリー教団を取り上げるとともに、同時代に起こっていた支配王朝の統治の動揺やポルトガルの侵攻といった出来事にも着目する。ジャズーリー教団員およびその周辺のスーフィーたちの思想を、スーフィズムに留まらず幅広い分野の著作から検討することで、当時の思想潮流を再構成し、スーフィーたちが重要な政治的アクターとなった経緯に迫る。
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研究実績の概要 |
本年度は、2020年度、2022年度(2021年度繰越)の研究成果、特に2022年度の渡航で入手した史料を読み込み、15-16世紀のタリーカ・ジャズーリーヤのスーフィーが社会改革運動をどのような問題意識で、どのように進めていたのかを分析した。2023年4月には東西イスラーム思想研究会において「16世紀モロッコにおける『タリーカ・ジャズーリーヤ』のスーフィーによる社会批判」を発表したほか、釜山大学の学術雑誌にMeditteranean Review“Social Reform Led by Sufis in 16th-century Morocco: A Case of ‘Abd al-Warith al-Yalsuti’s The Royal Road,” を投稿した(2024年6月刊行予定)。そして、上記及び前年度までの成果を博士論文「15-16世紀モロッコのスーフィーによる社会改革:タリーカ・ジャズーリーヤを中心に」にまとめた。タリーカ・ジャズーリーヤは教団組織ではなく師弟関係に基づく道統であること、彼らの社会改革は個々のスーフィーの問題意識に基づいて個別的に・多様に展開されていたことを明らかにした。この内容は2024年3月に台北で開催された国際学会で発表したほか、さらに新たな考察も加えて2024年5月の日本中東学会でも発表予定である。2024年2-3月にモロッコへ渡航し、博士論文で扱ったスーフィーたちの著作に関する追加調査を行なった。この1年でモロッコの図書館のデジタル化が大幅に進み、未発見の資料を大量に入手したため、博士課程修了後の研究に活かす予定である。またこの渡航で得た図書館・文書館および書店の情報をまとめ、「モロッコ王国図書館・書店案内」『イスラーム世界研究』第17巻(2024年前半に刊行予定)に投稿し、現在校正中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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