研究課題/領域番号 |
20J22456
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
東 拓也 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2022年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 金属-配位子協働 / C-H活性化 / 酸化的付加 / 極性転換 / 典型元素 / バナジウム / シクロペンタジエノン / 金属配位子協働作用 / 炭化水素 / イリジウム / ヒドロシラン / ヒドロボラン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、金属配位子協働的B-B結合切断を鍵とする極性化合物のジボリル化反応に試みる。以前銅カカルベン錯体が、アルデヒドのジボリル化を触媒することが報告されたが、低活性で触媒回転数、基質適用範囲共に限られている。一方本研究では、B-B結合をシクロペンタジエノン金属錯体を用い、金属配位子協働的に配位子上のB+と金属上のB-に不均等開裂することで、配位子のルイス酸性なB+が基質の極性官能基を活性化しながら金属場のB-が求核攻撃するという協奏的機構を経ることで、ジボリル化反応が有利に進行すると期待する。本目的達成後は本コンセプトをさらに高難度なC-C結合切断に応用する。
|
研究実績の概要 |
本研究では、シクロペンタジエノン/ヒドロキシシクロペンタジエニル金属錯体の示す金属-配位子協働作用を用いて、種々の結合活性化反応を開発した。まず理論計算に基づき設計・合成された電子不足シクロペンタジエノン配位子を持つイリジウム(I)ヒドリド錯体は、ベンゼン、メタン等の単純炭化水素の炭素-水素結合を切断することを示した。機構解析により、本錯体はメタンの分子間脱プロトン化を進行させることが分かった。さらに、明らかになった錯体のプロトン親和性を、ヒドリド性を持つホウ素-水素結合の脱プロトン化反応へ応用した。反応後ヒドロキシシクロペンタジエニルイリジウム(III)ボリル錯体を単離し、ホウ素-水素結合の初の極性転換を実証した。類似の反応はケイ素-水素結合の極性転換にも適用可能であることを示した。 一方、更に高活性な結合切断反応および続く官能基化反応を志向して、低原子価前周期遷移金属であるバナジウム(I)を持つシクロペンタジエノン錯体を新たに合成した。当錯体は電子豊富な低原子価バナジウムに由来する強力な金属-配位子間電子移動を示した。また、得られた錯体をカルボニル化合物の移動水素化反応を応用し、これまで後周期遷移金属に限定されていた化学を前周期遷移金属へ展開できる可能性を示した。 以上、本研究では新規シクロペンタジエノン金属錯体を用いて従来とは異なる結合切断法をその素反応に着目して開発した。また合成した前周期遷移金属錯体による、さらなる高難度触媒反応への展開が期待される。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|