研究課題/領域番号 |
20J22752
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分60040:計算機システム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小泉 透 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2022年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 計算機アーキテクチャ / 命令レベル並列性 / アウトオブオーダー実行 / 最適化コンパイラ / プリフェッチ |
研究開始時の研究の概要 |
命令オペランドをレジスタ名ではなく命令間距離で表す形式を持つ命令セットアーキテクチャ(距離指定型命令セットアーキテクチャ)は、データフローマシンと従来RISCアーキテクチャの利点を併せ持ち、従来のCPUアーキテクチャを超える高効率実行を可能にする命令セットアーキテクチャの一群である。 本研究では、それらを統一的に扱うことのできる最適化コンパイラアルゴリズムを構築する。さらに、それらアーキテクチャのCPU実チップを作成することで、低消費電力・最大性能・回路面積等、個々の目的に最適なアーキテクチャを探求する。
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研究実績の概要 |
2022年度の研究成果は大きく分けて、(1)最適化コンパイラの機能向上とそれを用いた評価、(2)呼び出し規約の最適化、(3)命令間距離指定型命令セットにおける命令数増加下限の解析、(4)レジスタ間距離指定型命令セットのハードウェアの評価、の四点である。
(1)距離指定型命令セットアーキテクチャの性能を測定するため、C言語で書かれたベンチマークプログラムをコンパイルできるように最適化コンパイラの開発を進めた。これにより、標準ベンチマークであるSPECに含まれるC言語で書かれたベンチマークプログラム4つを動かすことに成功した。これを用いてレジスタ間距離指定型命令セットアーキテクチャの性能を測定したところ、命令間距離指定型命令セットを用いた場合と比べて、性能を落とさずに命令数を削減できることが判明した。 (2)レジスタ間距離指定型命令セット向けに呼び出し規約を最適化した。レジスタ間距離指定型命令セットでは、命令間距離指定型命令セットの場合と異なり、ノーコストで呼び出し先保存レジスタを実現することが可能な場合がある。これを意識した呼び出し規約を策定した。 (3)命令間距離指定型命令セットにおける、RISC命令セットと比較した場合の命令数増加の下限を評価した。この目的には、標準ベンチマークであるSPEC2006/2017に含まれる49本のベンチマーク全てを用いた。その結果、平均で22%の命令数増加が理論的に不可避であることを示した。また、その原因を追究した結果、レジスタの寿命や参照回数は冪分布に従うことが判明した。 (4)レジスタ間距離指定型命令セットのソフトコアをハードウェア記述言語で作成し、特有のハードウェア(物理レジスタ割当ステージ)のスケーラビリティを評価した。その結果、物理レジスタ割当ステージのスケーラビリティは高く、また動作周波数のボトルネックとなっていないことが判明した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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