研究課題/領域番号 |
20J22798
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中沢 真帆 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 食物アレルギー / アナフィラキシー / トリプターゼ / 肥満細胞トリプターゼ / PAR-2 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「トリプターゼ/PAR-2 経路が食物アレルギーおよびアナフィラキシーの発症に関与する新しい分子機構である」 という仮説を立て、その証明に挑戦する。 まず初めに、 マウスモデルを用いてトリプターゼ/PAR-2 経路 が食物アレルギーと アナフィラキシーに与える影響を評価する。 次に、 PAR-2 シグナルが上皮および内皮細胞に与える影響をin vitro で評価する。 最後に、 犬の食物アレルギー自然発症例 に対する PAR-2 アンタゴニスト の臨床試験を行い、 PAR-2 を標的 とした食物アレルギーの新規治療法の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
前年度の研究により、PAR-2が下痢を主症状とする食物アレルギーモデルマウスにおいて下痢症状を悪化させる可能性が示された。そこで本年度はPAR-2が食物アレルギーモデルマウスの下痢症状を悪化させるメカニズムについて検討した。PAR-2阻害剤投与により結腸の肥満細胞数が減少し、さらにトリプターゼ陽性細胞が減少することが明らかになった。PAR-2阻害剤投与による肥満細胞増加の抑制は、十二指腸や回腸では認められず、結腸特異的だった。さらにトリプターゼ阻害剤の投与によっても結腸のトリプターゼ陽性細胞の減少が認められた。これらの結果からトリプターゼ・PAR-2経路が食物アレルギーモデルマウスの結腸のトリプターゼ陽性肥満細胞の増加を介して下痢症状を促進している可能性が示された。さらに、PAR-2阻害剤投与は結腸におけるIL-33陽性上皮細胞の割合を低下させた。IL-33は腸管の肥満細胞の増幅に関与することから、PAR-2シグナルは腸上皮細胞のIL-33発現を介して肥満細胞の増加を促進している可能性がある。 さらに、PAR-2欠損マウスを用いてアナフィラキシーモデルマウスを作製した。興味深いことに、PAR-2の全身性の欠損はマウスの肥満細胞の脱顆粒によるアナフィラキシー症状(体温低下と血圧の低下)を増悪させた。PAR-2欠損マウスではアナフィラキシー誘発後の肺のeNOS発現量及びリン酸化が野生型と比べて亢進していた。これらの結果からPAR-2は血管内皮のeNOSのリン酸化および発現量を抑制的に制御することでアナフィラキシーの増悪を抑制している可能性が示された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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