研究課題/領域番号 |
20J22868
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
木本 雄大 上智大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | エキスパート / 天井効果 / 誤差学習 / 強化学習 / 外骨格 / TMS / 巧緻運動 / 熟練運動トレーニング / 外骨格ロボット / 継頭蓋磁気刺激法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,ピアニストが有する優れた手指の巧緻性を生みだす要因を同定することで,ヒト手指の運動機能獲得・洗練メカニズムの同定を目的としている.特に,ピアニストの優れた指の独立運動機能に注目し,電気生理実験や手の外骨格ロボットを用いた行動実験を行うこで,中枢神経系や手指の構造が,指の独立運動機能に及ぼす影響を評価する.本研究の結果は,アスリートやパフォーミングアーティストなどの運動機能の獲得・洗練の効率化や,高齢者の運動機能の回復を目的としたリハビリテーション法の開発に役立つと予想される.
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研究実績の概要 |
これまで行っていた,熟練したピアノ演奏スキル獲得のために必要な身体機能・神経機能の可塑性を明らかにする研究に基づき,「天井効果」と呼ばれる熟練者に共通する問題である練習をしても上達しづらい,上達が停滞した状態を解決するためのトレーニング実験を実施した.実験では,熟練ピアニストは,正確な運動に潜むわずかなエラー情報を知覚できず,練習をしても上達しづらいと仮説を立て,わずかなエラー情報を拡大して提示する視覚フィードバックトレーニング実験を行った. 解析の結果,微小なエラー情報を拡大して視覚提示するトレーニングによって,熟練ピアニストの複雑な系列指運動課題の遂行時間およびミスの回数の減少が見られた.また,熟練ピアニストは,提示されたエラー情報に基づいて,様々な手指の動作パターンを探索していることが明らかになった.一方で,これらのパフォーマンスの変化や手指動作パターンの探索は,同様のトレーニングを行ったマチュアピアニスト群や視覚フィードバックを与えない熟練ピアニスト群,反復練習を行った熟練ピアニスト群では見られなかった.このことから,当該トレーニングは,膨大なトレーニングを積んだ熟練者に特異的に効果があることが示唆された.一方,アマチュアのピアニストは,基礎的なトレーニングが足りておらず,基礎的な手指の動作パターンが未習得であるため,微小なエラー情報を提示されても,思い通り手指の動作パターンを変化できなかったことが推察される. 本研究成果をMotor Control研究会や,学術変革領域(B)「心脳限界のメカニズム解明とその突破」領域会議,CREST研究領域「人間と情報環境の共生インタラクション基盤技術の創出と展開」第11回領域会議で発表し,内2件ではポスター賞を受賞した.
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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