研究課題/領域番号 |
20J22879
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
茂澄 倫也 富山大学, 大学院理工学教育部, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 超音波イメージング / 血管動態 / 信号解析 / 動脈硬化症 / 超高速超音波イメージング / 超高速イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
脈波伝搬速度(PWV: pulse wave velocity)は,血管壁の硬さ情報である弾性特性を表し,動脈硬化の早期診断の指標となる. 脈波波形は心臓の拍出により生じた進行波成分と,進行波が反射源で反射することで生じる反射波成分からなる.本研究では,血管壁を高フレームレートで超音波計測し,推定される動脈壁変位波形および血流速度ベクトルから,脈波波形の進行波・反射波成分を分離する手法を開発する.これにより,進行波に着目したPWV推定の精度改善,および反射波に着目した弾性特性解析を可能にする.
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研究実績の概要 |
前年度は,高精度に脈波伝搬速度の超音波計測を行うため,血流速度ベクトル推定法にて得られる流量から,脈波伝搬速度を推定するためのアルゴリズムを開発した.本年度は本推定手法のさらなる精度向上を行うため,脈波の周波数に着目し,本手法の周波数依存性を調査した.管内を伝わる脈波には複数の周波数成分が含まれており,どの周波数成分に着目するかで脈波伝搬速度の推定結果は変化する.また,周波数成分ごとの脈波伝搬速度の真値は理論的に算出可能である.これらをもとに,周波数成分ごとに脈波伝搬速度を超音波計測し,それら推定値と理論値とを比較することで,超音波計測時にどの周波数成分に着目すればよいかを検討した.健常者頸動脈のin vivo 実験で検討した結果,脈波の加速度波形のうち5 Hz~15 Hzの周波数成分に着目した場合,理論値に近い値をとることを実験的に示した.これにより生体計測の際に着目するべき周波数成分の範囲を明らかにした. また,壁せん断応力の超音波推定法に関しても研究を行った.前年度は計測時の過小評価を低減するため,血流速度の速度推定値に対し流速分布モデルを当てはめる信号処理手法を提案した.その際,血流は直管内の定常流であると仮定したが,実際の血管は拍動流や狭窄を有する.そこで,狭窄血管内の拍動流に対しても流速分布モデルをフィッティングできるよう,信号処理手法を改良した.評価実験の結果,提案手法を用いて推定された壁せん断応力は,従来法に比べ偏り誤差がおよそ40%改善されることを示した.さらに,狭窄血管の in vivo 計測を行うことで,上記の壁せん断応力計測法の生体計測への適用可能性を検証した.従来法,および提案手法による壁せん断応力はそれぞれ0.45 Pa,1.96 Paとなり,評価実験と同様の傾向であった.以上から,本手法の生体計測への適用可能性を示すことができたと考える.
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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