研究課題/領域番号 |
20J23398
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
持田 匠 東京工業大学, 工学院, 特別研究員(DC1)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2022年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2020年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 体内発電 / 機能的電気刺激 / 骨格筋 / 静電誘導 / エナジーハーベスティング |
研究開始時の研究の概要 |
生活習慣病や人口の高齢化に伴い,植込型医療機器の適用例が増加している.植込型医療機器は電池によって駆動しているが,残量低下に伴って交換外科手術を要するため,患者の経済的・身体的な負担となっている.そこで本研究では電池に代わる持続可能な代替電源として,電気刺激による筋肉の収縮力を利用した体内発電システムを提案する.本システムの実現のため,まず植込型医療機器への十分な給電が可能な発電機の開発を行う.また,筋疲労などの筋肉の特性に基づいた刺激制御系を開発し,実験動物を用いた実証試験にて実用に耐え得ることを示すことを目指す.
|
研究実績の概要 |
ペースメーカなどの植込型医療機器における代替電源として,本研究では筋肉を介して体内の糖を電気エネルギーに変換するシステムを提案している.このシステムの実現を目指し,発電に適した筋収縮運動として不完全強縮を利用した共振式発電機構を考案した.昨年度は植込型医療機器への適用が可能となるよう半導体製造プロセスを用いた小型発電機の作成手法を検討し,筋肉の電気刺激に対する収縮応答を考慮した発電機の正味電力最大化手法を確立した. そこで今年度は,確立した設計手法を用いて発電機を設計・試作した.まず原理検証として発電機構は単純な機械加工を利用して作成し,発電素子であるエレクトレットのみ半導体製造プロセスで作成した.作成した発電機を生体模擬環境下で電力評価試験を行ったところ20.5 μWの電力を得た.設計では筋肉を動かすのに必要な消費電力が7 μW程度と試算されており,植込型医療機器の消費電力10 μWを上回ることが予想された.そこでカエルの筋肉4.4 gを使用し,筋肉への刺激に要した消費電力を差し引いた正味電力を評価した結果,最大正味電力13.6 μWを達成した. 次に正味電力の向上と植込型医療機器への実装を目指し,発電素子の改良と発電機の小型化を図った.エレクトレットは厚さや作成条件によって保持できるエレクトレット表面の電荷量,及び電位(表面電位)が変化する.発電電力は表面電位の2乗に比例するため,エレクトレット厚さ,作成条件を変えて表面電位を比較したところ,最大2.7倍まで向上させることに成功した.また,植込型医療機器に搭載できるよう発電機構も半導体製造プロセスを利用して作成し,発電機を植込型医療機器に適用できるサイズまで小型化した.カエルの筋肉3.2 gを使用しこの発電機の正味電力を評価したところ,最大正味電力22.1 μWを達成し,提案する発電システムの実現可能性を示した.
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|