研究課題/領域番号 |
20J23507
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
綾部 宏明 総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 社会的報酬 / ほめ / アンダーマイニング効果 / 報酬系ネットワーク / 磁気共鳴機能画像法 / 図表使用 / 認知負荷 / 図表の問題適切性 / 文章題 / 図表 / 問題解決 / 領域固有性 / 機能的近赤外線分光法 / 背外側前頭前野 / 腹外側前頭前野 / 教科書研究 / 教員研修 / 認知慣性 / 習慣化 |
研究開始時の研究の概要 |
文章題解決には図表の使用が特に有効とされるが,教師が図表を示して教えても生徒は図表を自発的に使用せず,たとえ図表を使っても効果的に問題解決できない傾向がある。申請者らはこれまで,図表を自発的に使うことを妨げる認知コストに対処する教授法を提案し,図表の性質と推論タイプの適合性(領域固有性)に着目することで効率的な問題解決が促されることを実証してきた。本研究では,認知‐連合‐自動化へ進展する運動学習に着目して図表スキルが習得されるときの行動指標と脳活動の関連を明らかにして図表活用指導の構成要素を同定することを目的とする。結果を踏まえて,実践的な図表活用指導法への教育学的示唆を提供する。
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研究実績の概要 |
本研究は内発的動機づけに対する外的報酬の効果を明らかにすることを目的とした。外的報酬は課題や活動の面白さ(内発的動機づけ)を弱体化させて自発的な行動を抑制することがある(アンダーマイニング効果)。金銭的報酬によるアンダーマイニング効果は行動的に再現性が高く,報酬系ネットワーク (線条体,中脳領域など)の脳活動減少と対応づけることでアンダーマイニング効果の神経基盤も確認されている(Murayama et al., 2010)一方で,心理学においてはほめのような社会的報酬によるアンダーマイニング効果は生じないとされている。ところが,金銭的報酬も社会的報酬も報酬系の脳活動を高めることが神経科学に報告されており(脳内共通通貨仮説),ヒトの脳は金銭的報酬と社会的報酬を区別していない可能性がある。行動をベースとした先行研究が示してきたように,もし,お金かほめかという報酬形態がアンダーマイニング効果に違いが生じさせるならば,その神経基盤も異なるはずである。そこで,アンダーマイニング効果に対する金銭的報酬の効果に着目した先行研究を再現しつつ,社会的報酬の特性を検証できる実験計画を立てて機能的MRIで撮像した。その結果,行動指標は先行研究を再現した。引き続き,脳画像データの解析を進めている。 並行して2020年度より取り組んできた研究を完成させ, その成果を国際ジャーナルで報告した(Ayabe, Manalo, & De Vries, 2022)。当研究は,自発的な使用を妨げる認知負荷に対処して,かつ,図表の性質と推論タイプの適合性に着目した図表知識(宣言的,手続き的,条件的知識)を教授すると,図表を自発的かつ効率的に使い,問題解決が促されることを実証した研究である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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