研究課題/領域番号 |
20J23762
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
永井 達也 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 光ピンセット / 光圧 / 温度応答性高分子 / 液液相分離 / 励起エネルギー移動 / ナノ構造 / ドロップレット / エネルギー移動 / 光誘起電子移動 / 顕微分光法 / FRET |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、シリコンナノ構造を用いた光ピンセット(NASSCA光ピンセット)を物質化学へ応用することである。特に光捕捉することで化学反応の促進や微粒子の効率的な形成を目指す。NASSCA光ピンセットは、従来法より効率的にナノ物質を捕捉可能な次世代型光ピンセットである。この手法と高分子鎖の疎水性相互作用を組み合わせることにより、従来では捕捉が困難であったナノ物質を空間操作し、反応速度を劇的に促進させる。このような手法が確立することで光圧科学と物質化学が組み合わさった新たな学術分野の創造が期待できる。
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研究実績の概要 |
①PVMEを用いた内部極性可変の高分子ドロップレットの形成 光圧で形成できる単一の高分子ドロップレットは、内部の環境(極性環境、粘度など)を光圧で簡単に制御できる可能性があるが、これまで実現されていなかった。本研究ではこれまでのレーザー誘起高分子ドロップレットの対象であるPoly(N-isopropylacrylamide) (PNIPAM)に代わり、Poly(Vinylmetheylether) (PVME)を用いることで内部の極性環境を光圧で制御可能なドロップレットの形成に成功した。 ②レーザー誘起PVMEドロップレットを反応場とした励起エネルギー移動の光圧制御 励起エネルギー移動 (FRET)は一般的に、ドナーとアクセプターの組み合わせ、濃度、溶媒種を決めるとその効率は一義的に決まる。本研究で見出したレーザー誘起PVMEドロップレットを"場"として利用することでFRET効率をレーザー出力を増減するだけで、15 %から75 %と広範囲で可逆的に制御することに成功した。励起エネルギー移動は、光化学反応の素過程であり、光圧により化学反応を促進・抑制を可逆的に制御できる新規反応場を提供できる。 ③単結晶Siナノ構造を利用した光ピンセットによる内部極性可変の高分子ドロップレットの形成 これまで光圧を用いて形成したPNIPAMドロップレットの内部の環境はレーザー出力や高分子の濃度に依らず一定であった。本研究では、単結晶Siのナノ構造による増強光圧を利用して形成したPNIAPMドロップレットでレーザー出力により内部の極性環境を制御できることを見出した。本手法を用いれば、高分子の構造に依存せず内部環境を制御可能な単一ドロップレットを形成することができる。高分子に反応活性部位を修飾するなど、ドロップレット反応場の性質を拡張することができると考えている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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