研究課題/領域番号 |
20J40157
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
長谷川 智子 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(RPD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 分岐鎖アミノ酸 / 網膜色素変性 / 神経細胞変性 / 細胞内エネルギー / 神経保護 / グルコーストランスポーター |
研究開始時の研究の概要 |
網膜色素変性は網膜の神経細胞である視細胞が変性し、視野狭窄や視力低下が進行する難病である。日本では視覚障害原因の第2位を占めるが、視細胞の変性を防ぐ有効な治療法は確立されていない。 申請者らは現在までに、分岐鎖アミノ酸が、ストレス下培養細胞での細胞内エネルギー低下を抑制し、細胞死を抑制すること、網膜変性モデルマウスでは視細胞の変性を抑制し、網膜機能の低下を抑制することを明らかにした。 本研究では、分岐鎖アミノ酸による神経細胞の細胞死抑制メカニズムを解明し、また、網膜色素変性の変性進行を鋭敏に反映するバイオマーカーを解明することで、分岐鎖アミノ酸を用いた網膜色素変性の新規疾患進行抑制薬の開発を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、分岐鎖アミノ酸による神経細胞の細胞死抑制メカニズムを解明し、また、網膜色素変性の変性進行を鋭敏に反映するバイオマーカーを解明することで、分岐鎖アミノ酸による網膜色素変性に対する疾患進行抑制薬を開発することである。 申請者らは採用前までに、分岐鎖アミノ酸が小胞体ストレスや電子伝達系阻害ストレス下の培養細胞で、細胞内ATP濃度低下を抑制し、細胞死を抑制すること、網膜変性モデルマウスにおいて視細胞の変性を抑制し、網膜機能の低下を抑制することを明らかにしている。1年目の令和2年度には、蛍光標識された2-デオキシ-D-グルコース(2-DG)をHeLa細胞へとりこませ、蛍光量を測定することで、分岐鎖アミノ酸投与により、HeLa細胞において細胞内へのグルコースの取り込みが増強されることを明らかにした。2年目の令和3年度には、HeLa細胞において、Lonidamine、Heptelidic acid、shikoninによる解糖系の阻害下、およびUK5099添加によるクエン酸回路阻害下であっても、分岐鎖アミノ酸投与により細胞内ATP濃度低下が抑制されることを明らかにした。最終年度である令和4年度には、蛍光標識したグルコーストランスポーターを培養細胞へ強制発現させ、グルコーストランスポーターの動態のイメージングを行い、HeLa細胞およびマウスの視細胞由来細胞株である661W細胞において、分岐鎖アミノ酸投与により、グルコーストランスポーターの細胞膜へのトランスロケーションが促進されることを明らかにした。 本研究により、分岐鎖アミノ酸は、細胞内のグルコーストランスポーターの細胞膜へのトランスロケーションを促進し、細胞内へのグルコースの取り込みを増強することによって、細胞内ATP産生を増強することが示された。分岐鎖アミノ酸投与は、網膜神経細胞変性を抑制する治療法につながる可能性があると考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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