研究課題/領域番号 |
20J40217
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
林(大岡) 杏子 筑波大学, 医学医療系, 特別研究員(RPD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 免疫受容体 / γδT細胞 / 乾癬 / γδT |
研究開始時の研究の概要 |
乾癬には、IL-23やIL-17といった炎症性サイトカインが関与しており、これらの炎症性サイトカインに対する抗体が治療薬として用いられている。しかし、感染症や炎症性腸疾患が誘発されるといった副作用が報告されており、安全で有効な治療法の確立が望まれている。CD96は、炎症部位で発現が増強しているCD155をリガンドとする免疫受容体である。申請者は乾癬モデルマウスを作製し、野生型マウスと比べてCD96欠損マウスで病態が軽減される事を示した。この事は、CD96抗体が乾癬に対して有効な治療薬となりうる可能性を示唆している。本研究では、乾癬におけるCD96の分子機構の解明と治療応用に向けた基盤開発行う。
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研究実績の概要 |
乾癬は、慢性炎症性皮膚疾患で、樹状細胞が産生するIL-23によってIL-17産生細胞が活性化されている。しかしながら、乾癬におけるIL-23-IL-17軸を調節するメカニズムは完全には理解されていない。 免疫受容体CD96は、乾癬に強く関与している皮膚のγδT細胞に発現しているが、機能はいまだ不明である。申請者は、CD96が、皮膚のγδT細胞の活性化を制御する事で乾癬の病態を調節する可能性を考え、野生型マウスとCD96欠損マウスの背部にIMQを連続塗布し、乾癬を誘導した。CD96欠損マウスでは、皮膚のγδT細胞からのIL-17産生量が野生型マウスと比較して低く、乾癬病態が抑制された。さらに、野生型、またはCD96欠損γδT細胞をRag1欠損マウスの皮膚に移入し、乾癬を誘導すると、CD96欠損γδT細胞を移入したマウスの病態が軽度であった。また、in vitroの実験系において野生型マウスの皮膚から単離したγδT細胞をCD3抗体と共にCD96抗体で刺激すると、IL-23刺激によるIL-17の産生量が増加した。ヒトの末梢血から単離したγδT細胞についても、同様の結果が得られた。 これらの結果からヒト、マウスγδT細胞上のCD96は活性化受容体として機能し、乾癬病態を増悪している事が明らかになった。 この事は、γδT細胞上のCD96が乾癬治療の標的となりうる可能性を示唆するものである。これを明らかにするため、研究代表者は中和能が高いCD96に対する中和抗体を作成し、乾癬病態の解析を行った。CD96中和抗体を投与する事で、γδT細胞からのIL-17産生が抑制され、乾癬病態が抑制される事を示した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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