研究課題/領域番号 |
20J40247
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所 |
研究代表者 |
藤平 晴奈 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, 柏野多様脳特別研究室, 特別研究員(RPD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 両耳間レベル差 / 両耳間位相差 / 脳幹反応 / 音源定位 / 両耳間レベル差の弁別閾値 / 両耳間時間差の弁別閾値 / 両耳間位相差刺激に対する脳幹反応 / 音源定位能力の低下 |
研究開始時の研究の概要 |
自閉スペクトラム症者では、音の到来方向を知覚する能力(音源定位能力)が低下していることが知られている。我々は両耳から入ってくる音情報を手がかりに音源定位をしているが、それらの音情報は、聴覚経路の脳幹ではじめて統合される。そこで本研究では、自閉スペクトラム症者における音源定位能力の低下に脳幹が関与しているという仮説立てた。脳幹での機能を電気生理学的な反応である聴性脳幹反応により評価し、自閉スペクトラム症者と定型発達者の違いから仮説を検証する。
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研究実績の概要 |
自閉スペクトラム症者(Autism Spectrum Disorder: ASD)と定型発達者における脳活動を比較し,水平方向の音源定位にかかわる処理機能の違いを定量的に検証することを目的とする. これまで以下の2点が明らかになっている. 1)ASD者と定型発達者において,音の両耳間レベル差と両耳間時間差に対する感度を心理物理学的に測定して比較した.その結果,ASD者は定型発達者に比べて両耳間レベル差・時間差に対して低い感度を示した. 2)両耳間位相差刺激に対する脳幹/皮質誘発電位と知覚感度を測定した結果,脳幹反応と皮質反応,知覚感度との間に有意な相関関係が認められた. 今年度は,1)の成果をScientific Reportsへ投稿し,採択された.また,今年度は,これまで明らかになった2)の測定手法をASD者に適用して,両耳間位相差刺激に対する脳幹,皮質での処理様相を明らかにする予定であった.しかし,2)で行った実験において得られた脳幹反応が,①単純に左右の耳に呈示されたそれぞれの刺激に対する独立した神経活動から発生した信号の電気的な足し合わせを反映しているのか,②両耳間位相差を比較するメカニズムにより生じる神経活動を反映してるのか,これまでの測定からは明らかになっていなかった.そこで定型発達者を対象として,片耳刺激条件を含めた追加実験を行い,得られる脳幹反応が①と②のどちらなのかを検証した.その結果,両耳間位相差刺激によって得られる脳幹反応は,②両耳間位相差を比較するメカニズムにより生じる神経活動を反映してることが示唆された.この成果を,日本音響学会2022年秋季研究発表会で報告した.この結果から,この手法をASD者に適用することで,ASD者において脳幹レベルにおける両耳間位相差を比較するメカニズムにおいて異常が生じているのかの検討が行えることが明らかになった.
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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