研究課題/領域番号 |
20K00002
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
太田 紘史 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (80726802)
|
研究分担者 |
飯島 和樹 玉川大学, 脳科学研究所, 研究員 (60743680)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 自由意志 / 道徳的責任 / 決定論 / 実験哲学 / 意識 / 認知哲学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、人間が自己のうちに主観的に経験する自由意志がどのような現象的性格を持つのか、またそうした現象的性格にまつわる事実が旧来の決定論をめぐる哲学的問題についてどのような含意をもつのかを、認知哲学のアプローチによって検討するものである。
|
研究実績の概要 |
本年度では、自由意志が行使されていると言われる状況における一人称的経験を、現象的な意識経験にかかわる側面と、実践的な自己理解に関わる側面とに分けて分析する検討を行い、これを通じた実験計画の再構成を行なった。 とりわけ、非決定論を前提するいわゆるリバタリアン的自由意志が、いわゆる非両立論的な自由意志概念においてどのように反映されているのかを検討することだけでなく、物質的環境や社会的状況における実践的な自己理解、また自己構成における来歴に対する一人称的理解が、非両立論的な自由意志概念にどのような形で反映されているかを検討した。さらにこれらを他行為可能性および源泉性という自由意志の哲学的概念化と対応させることで、実験計画における質問紙内容を新たに拡張した。 本年度は以上を通じて、実験計画をより包括的なものへと再構成し、それを実施した結果に応じて、通例の自由意志論争における決定論という形而上学的脅威だけでなく、それを超えて神経科学的脅威や状況論的脅威との関連において自由意志の可能性および実在性を問う議論へと結びつける論拠を明確化した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験計画の再構成を行ない、予定していた実験研究の実施が遅れたため。
|
今後の研究の推進方策 |
再構成した実験研究を実施し、その結果を分析した成果を取りまとめる予定である。
|