研究課題/領域番号 |
20K00004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
宮原 勇 名古屋大学, 人文学研究科, 名誉教授 (90182039)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 現象学 / 認知言語学 / 時間論 / メタファー / アリストテレス / アウグスティヌス / ブレンターノ / フッサール / レイコフ / ジョンソン / 時間意識 / マックタガート / メンタル・スペース / ブレンディング / アナロジー / 過去把持 / 内的時間意識 / 二重の志向性 / 概念化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ドイツの現象学者フッサールの時間意識の現象学的分析を、マックタガートの議論を端緒として展開されて来ているA系列とB系列の優先性に関する議論や最近の分析哲学系の時間論での概念分析の成果を取り入れ、最新の時間論の概念装置でもって解明しようという試みである。そもそも、時間という事象は、本来は空間的事象や運動を表現するタームによって表現される傾向があり、哲学における時間論においてもそのような傾向から脱がれることはない。そこで、本プロジェクトでは、フッサールの時間意識の現象学においては、時間はどのように概念化されうるかを、認知言語学のメタファー論によって解明しようとするものである。
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研究成果の概要 |
「メタファー研究の方法としてのメンタル・スペース理論の可能性」、「マッピングによる分析とその実例」、「英語における時間に関するイディオムに見られるメタファー」、「数学の用語と表現方法におけるメタファー」、「英語・日本語・モンゴル語での時間表現のメタファー」、「メタファー研究におけるアリストテレスの位置づけ」、「リチャーズのメタファー論はどのような点が画期的か」、「メタファー研究と文化比較に関する事例研究」、「類似性を基盤とした比喩的言語表現とアナロジーの問題」といったテーマで研究会を開き、議論した。そして、「時間・記憶―現象学的分析とその存在論的前提―」という論文を執筆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アリストテレスからアウグスティヌスまでの時間論に関して最新の研究を踏まえて分析するとともに、マックタガートからウイリアム・ジェイムズ、ブレンターノ、フッサールの時間論の包括的な分析をするとともに、そのような哲学的時間論に潜むメタファー構造を、最新の認知言語学の知見から分析した。それによると、時間意識の記述や哲学的時間論においては、時間現象を図式、ないしはダイアグラムという手法を用いて表現するという現象が見られたが、本研究では、そのような幾何学的図式をメタファー的に用いた議論の特徴を詳細に分析した。
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