研究課題/領域番号 |
20K00022
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 崇城大学 |
研究代表者 |
鈴木 俊洋 崇城大学, 総合教育センター, 教授 (80645242)
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研究分担者 |
藤原 厚作 大分県立芸術文化短期大学, その他部局等, 講師 (60912467)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 技術哲学 / 職人 / 専門知 / 熟練知 / 技術に同行する倫理学 / スマート農業 / 自動化技術 / 農業技術 / 科学技術社会論 / 専門知論 / 技術倫理学 / 暗黙知 / 技術倫理 / ポスト現象学 / AIの倫理学 / 職人研究 |
研究開始時の研究の概要 |
近年のロボット工学や人工知能技術の著しい発展の中で、例えば、「スマート農業」の展開、工場労働の自動化や機械化の推進、乗用車の自動運転技術の社会への実装といったかたちで、技術は、人間の身体的作業の代替のみでなく、人間の判断の代替を目的とするようになってきている。本研究では、このような時代状況をふまえて、人間が長期的な経験を経て獲得する「熟練知」と、熟練知に基づく判断について、技術哲学の枠組みで考察する。具体的には、熟練知を考察するための技術哲学の新しい枠組みを作成し、その枠組みを用いて実際の熟練作業者(職人)の作業や判断を分析し、自動化技術の望ましい発展のあり方について提言する。
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研究成果の概要 |
技術の発展が人間や社会に与える影響について、倫理学の立場から考察するための枠組みを、技術哲学を参照して作成し、「技術に同行する倫理学」という標題のもとでまとめた。科学技術者の持つ熟練知に焦点をあてた科学論を「科学論の第三の波」という標題のもとでまとめた。その成果を、論文や口頭発表の形で発表した。 上述の枠組みで具体的に、熟練農業者へのフィールド調査の結果、近代日本の職工の技術に焦点をあてた記述、スマート農業についての調査、などについて考察した。その成果を、研究分担者との共著や共同発表も含めた、数編の論文や数回の口頭発表(国際学会での二回の発表を含む)の形で発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
技術哲学に基づいて、技術発展を規制する立場でもなく、技術発展に無条件に賛同する立場でもない、技術に付き添い善い方向に導くことを目的とする「技術に同行する倫理学」の立場を使いやすい道具としてまとめた。このことは、技術哲学や技術倫理学における新しい考察枠組みの形成につながる学術的意義を持つ。 哲学的考察によってえられた考察枠組みを具体的に、農業技術や近代日本の職工のあり方に適用して考察した。その結果は、具体的に農業技術が発展するときや、自動化技術が発展するときに、例えば「スマート農業」の発展において倫理学が何に焦点をあてるべきかを提言する社会的意義を持つ。
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