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キェルケゴールの日記―邦訳、出版と研究の試み

研究課題

研究課題/領域番号 20K00037
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分01010:哲学および倫理学関連
研究機関秋田県立大学

研究代表者

鈴木 祐丞  秋田県立大学, 総合科学教育研究センター, 助教 (90749623)

研究分担者 須藤 孝也  跡見学園女子大学, 文学部, 兼任講師 (30749809)
柳沢 貴司  東亜大学, 人間科学部, 教授 (40341250)
藤枝 真  大谷大学, 文学部, 教授 (80351245)
吉田 敬介  法政大学, 文学部, 講師 (50847720)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードキェルケゴール / 実存哲学 / 実存主義 / 宗教哲学 / キリスト教 / 日記 / デンマーク
研究開始時の研究の概要

キェルケゴールは実名著作と仮名著作からなる著作活動を展開し、著作活動の戦略に関する省察を日記に書き込んだ。これまで哲学史では、キェルケゴールの思想は仮名著作の内容と同一視されることがほとんどだったが、日記の解釈を基点に著作活動を捉えるところにはじめて彼の思想の全体像が理解されるはずである。本研究は、日記を活用したキェルケゴール研究を日本において本格的に起動するものである。

研究実績の概要

本研究の目的は、(1)キェルケゴールの日記を邦訳、出版することで日記へのアクセス性を高めること、(2)日記を活用したキェルケゴール研究を日本において本格的に起動し、キェルケゴールの思想の全体像を浮かび上がらせること、(3)その研究成果を広く発信することで、より精密なキェルケゴール理解を一般化させることである。(1)から(3)の目的の達成のために、11名の研究者が協働し、5つの分会を組織して研究を進めている。
(1)に関しては、キェルケゴールの日記全体の35%程度を邦訳し、計5巻のシリーズとして以文社より刊行する予定である。第1分会が第1巻を担当し、第2分会が第2巻を担当、以下同様に第5分会が第5巻を担当する形である。未始動の第5分会をのぞいて、おおむね2022年度までに、各分会は、担当範囲の日記項目を評価して邦訳版に収録すべき項目を選出する作業を完了した。
2023年度以降の作業の中心は選出した項目の邦訳であるが、各分会について、①分会メンバーによる邦訳の作成→②分会長による邦訳のチェック→③監訳者(須藤)による邦訳のチェック→④監訳者(鈴木)による邦訳のチェック、という流れを取る。
第1分会では2023年度中に①が完了し、②を進めた。第2・3分会は①を進めた。第4分会は①を完了した。第5分会はその他の分会の作業が完了した段階で始動する予定であり、現段階では未始動である。
(2)と(3)に関しては、本研究に携わる11名の研究者は、①、②の作業を通じて得られた知見を活用し、それぞれの専門領域において、研究活動を進めた。その結果、キェルケゴールに関する新しい理解がいくつかもたらされ、研究論文、単行本や学会発表の形で公表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初は2025年3月末までに全分会の作業を完了させ、すべての邦訳原稿をまとめて出版社に引き渡す予定だったが、諸事情により予定通り作業を進めることが困難なメンバーが出てきた。そこで分会ごとに行程を組み直し、あわせて出版社への原稿引き渡しの予定時期も後ろ倒しすることにした。

今後の研究の推進方策

「研究実績の概要」に記載の邦訳プロセス①~④について、分会ごとに次のようにスケジュールを組んでいる(明記した年月までに当該作業を終了させる)。第1分会:①2023年3月末→②2024年9月末→③2024年12月末→④2025年3月末。第2分会:①2024年7月末→②2025年3月末→③2025年6月末→④2025年9月末。第3分会:①2024年9月末→②2025年3月末→③2025年6月末→④2025年9月末。第4分会:①2025年3月末→②2025年9月末→③2025年12月末→④2026年3月末。第5分会:①2025年9月末→②2026年3月末→③2026年6月末→④2026年9月末。
このスケジュールを遵守できるように、分会ごとのミーティングを三か月に一度程度開催する。また分会長ミーティングを半年に一度程度開催する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (26件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (12件) (うちオープンアクセス 9件、 査読あり 9件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 2件) 図書 (6件)

  • [雑誌論文] キェルケゴールの実存思想から見る現代の教育2023

    • 著者名/発表者名
      森田美芽
    • 雑誌名

      大阪キリスト教短期大学 紀要

      巻: 第64集 ページ: 33-53

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] カフカとキェルケゴール――実存の狂気と、この世界への愛2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木祐丞
    • 雑誌名

      現代思想

      巻: 51-17 ページ: 210-223

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] キルケゴールの愛の理論における他者の個性と平等性2022

    • 著者名/発表者名
      小林 弥那美
    • 雑誌名

      宗教研究

      巻: 96 号: 1 ページ: 25-49

    • DOI

      10.20716/rsjars.96.1_25

    • ISSN
      0387-3293, 2188-3858
    • 年月日
      2022-06-30
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 行き過ぎた「反省」を撤収させるということ2022

    • 著者名/発表者名
      木瀬 康太
    • 雑誌名

      新キェルケゴール研究

      巻: 2022 号: 20 ページ: 1-16

    • DOI

      10.57316/kierkegaard.2022.20_1

    • ISSN
      2186-4993, 2758-0563
    • 年月日
      2022-05-05
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] キルケゴールにおける「修正するもの」概念の構成 既存体制への抵抗のための歴史的思考モデルとしての読解2022

    • 著者名/発表者名
      吉田 敬介
    • 雑誌名

      実存思想論集

      巻: 37 ページ: 131-146

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] キルケゴールにおける想像力論の展開2022

    • 著者名/発表者名
      須藤孝也
    • 雑誌名

      人文・自然研究

      巻: 16号 ページ: 75-82

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] キェルケゴールの<実存哲学>――<実存哲学>の系譜の構築へ向けて――2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木祐丞
    • 雑誌名

      東北哲学会年報

      巻: 37号 ページ: 47-63

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ウィトゲンシュタインの「宗教的観点」――『論考』とトルストイ、『探究』とキェルケゴール2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木祐丞
    • 雑誌名

      現代思想

      巻: vol. 49-16 ページ: 150-164

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 『啓蒙の弁証法』から読むキルケゴールーー反知性主義か、啓蒙の自己省察か2021

    • 著者名/発表者名
      吉田敬介
    • 雑誌名

      社会思想史研究

      巻: 第45号 ページ: 85-103

    • NAID

      40022716427

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 隠された内面性から、外的世界との衝突へ――キルケゴールの「内面性」概念を再解釈する試み――2021

    • 著者名/発表者名
      吉田敬介
    • 雑誌名

      哲學

      巻: 第72号 ページ: 188-199

    • NAID

      130008040624

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] キルケゴールにおける想像力と信仰2021

    • 著者名/発表者名
      須藤孝也
    • 雑誌名

      宗教研究

      巻: 第95巻(1)

    • NAID

      130008094874

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Kierkegaard lesen, gegen und mit Adorno ? Von der objektlosen Innerlichkeit zur Selbstbesinnung durch das Andere ?2020

    • 著者名/発表者名
      Yoshida Keisuke
    • 雑誌名

      Danish Yearbook of Philosophy

      巻: Advance Articles 号: 1 ページ: 1-22

    • DOI

      10.1163/24689300-bja10012

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] キェルケゴールのイロニー論の現代的意義:「人格」概念の再生に向けて2023

    • 著者名/発表者名
      木瀬康太
    • 学会等名
      キェルケゴール協会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] キェルケゴールにおける芸術と信仰-プロティノスを顧みつつ-2023

    • 著者名/発表者名
      木瀬康太
    • 学会等名
      日本宗教学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] キェルケゴールと、真理の実存的表現2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木祐丞
    • 学会等名
      東北哲学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 「主体性を問うことのアクチュアリティ――アドルノのキルケゴール受容からの一試論2023

    • 著者名/発表者名
      吉田敬介
    • 学会等名
      法政哲学会第43回大会(シンポジウム:「キルケゴールを軸とした20世紀思想の比較検討」)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] キルケゴールにおける「修正」概念の構成――既成のものへの抵抗という歴史的思考モデルとしての読解2021

    • 著者名/発表者名
      吉田敬介
    • 学会等名
      実存思想協会第37回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 「近代的「自我」の展開から見るキルケゴールの「自己」概念2021

    • 著者名/発表者名
      吉田敬介
    • 学会等名
      キェルケゴール協会第21回学術大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 隠された内面性から、外的世界との衝突へ――キルケゴールの「内面性」コンセプトを再検討する試み――2020

    • 著者名/発表者名
      吉田敬介
    • 学会等名
      日本哲学会第79回大会(臨時大会)
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] キェルケゴールの<実存哲学>――<実存哲学>の系譜の構築へ向けて2020

    • 著者名/発表者名
      鈴木祐丞
    • 学会等名
      東北哲学会第70回大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] キェルケゴール美学私考-イロニーと良心-2024

    • 著者名/発表者名
      木瀬康太
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      北樹出版
    • ISBN
      9784779307379
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] キェルケゴール2024

    • 著者名/発表者名
      鈴木 祐丞
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      筑摩書房
    • ISBN
      9784480075994
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] グリーンランド(第四章「キリスト教宣教と伝統の改変」)2023

    • 著者名/発表者名
      須藤孝也
    • 総ページ数
      408
    • 出版者
      藤原書店
    • ISBN
      9784865783957
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 〈実存哲学〉の系譜 キェルケゴールをつなぐ者たち2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木 祐丞
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      講談社
    • ISBN
      9784065290170
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 自我の哲学史からみるキルケゴールの「自己」概念――「他なるもの」において自己認識する「私」モデルの構想(『モナドから現存在へ――酒井 潔 教授退職記念献呈論集』所収)2022

    • 著者名/発表者名
      吉田敬介(陶久明日香/長綱啓典/渡辺和典(編))
    • 総ページ数
      16
    • 出版者
      工作舎
    • ISBN
      9784875025405
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 人間になるということ2021

    • 著者名/発表者名
      須藤孝也
    • 総ページ数
      296
    • 出版者
      以文社
    • ISBN
      9784753103638
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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