研究課題/領域番号 |
20K00078
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
村山 由美 東洋大学, 東洋学研究所, 客員研究員 (70364966)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 田川建三 / 急進的キリスト教 / 大学紛争 / 民衆宗教 / 高尾利数 / マルクス主義 / ジョン・ロビンソン / 世俗化 / 戦後キリスト教史 / 比較思想史 / 社会運動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は戦後の日本におけるキリスト教思想の展開を60年代、70年代を中心に読み解くものである。とくに、1968年前後から全国の大学に広がっていった大学闘争を契機に、キリスト教思想の観点からはどのような応答があったのか、それが「キリスト教批判」にむかうものであったとするならば、キリスト教の何が批判されたのか、また、そうした応答は、日本の文脈に独自のものであったのか、それとも同時代の他国におけるキリスト教思想となんらかの関係性をもつものだったのかという点を明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
田川建三を中心とする戦後日本の急進的キリスト教思想が、当時の大学紛争を通じてどのように生み出されていったのか、そしてそこに含まれる現代的意義と問題点がどこに見出されるのかを検討した。また、キリスト教をめぐって語られたこれらの思想が、同時代の諸思想とどのような関係にあるのかを考察し、田川らのテクストを戦後思想史の文脈に接続する作業を行うことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、全共闘運動とキリスト教思想の関係について、新約聖書学者・田川建三、及び、神学者・高尾利数を中心に、思想史的に分析した点にある。学生運動を対象とした研究は数多くあり、宗教との関わりについても、キリスト教系大学における学生運動や、同時期から顕著になった日本基督教団内部の対立についての研究はある程度蓄積がある。しかし、田川や高尾という特定の思想家についてとりあげた研究はまだ少なく、さらに全共闘運動との思想的関わりについて充分に論じている研究はほとんどない。その意味で、戦後史とキリスト教思想の関係をめぐる研究に新たな視点を導入することができたと思われる。
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