研究課題/領域番号 |
20K00109
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
大川 真 中央大学, 文学部, 教授 (90510553)
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研究分担者 |
齋藤 公太 神戸大学, 人文学研究科, 講師 (40802773)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 女性天皇 / 女系天皇 / 男系男子継承主義 / 皇位継承 / 皇室典範 / 皇統論 / 正統論 / 旧皇室典範 / 池辺義象 / 神皇正統記 / 小中村清矩 |
研究開始時の研究の概要 |
国民の大半の意識は、旧・現の皇室典範の規定が前代までの歴史的・文化的な蓄積を直線的に反映して決定されたと考えがちであり、皇位継承が男系の皇族男子に限られ、女系を認めないとする考え方が前近代から連続していると主張する論説は、相当数見受けられる。皇位継承をめぐる議論が、このような非学問的な自己意見の披瀝に陥っている状況を打破するためにも、本研究は、女性天皇・女系天皇論が旧皇室典範(1889年制定)の成立前後で、どのように連続・変化していくのか、その詳細を解明していく。
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研究成果の概要 |
本研究は、旧皇室典範の成立(1889年)前後で、女性天皇・女系天皇論が前近代からどのように連続・変化していくのか、その詳細を解明していくことを目的とした。その成果として、日本思想史学会2021年度大会におけるパネルセッション「近現代の皇位継承をめぐる思想史的諸問題」を開催し(2021年11月)、また代表者の大川真は「一八四八年改正オランダ王国憲法と日本の皇統論」(『日本思想史学』54、2022年)、分担者の齋藤公太は「「女帝」の言説史:神功皇后論と継嗣令第一条の解釈を中心に」(『神戸大学文学部紀要』50、2023年)など、今後の研究において参照が必須となるだろう重要な研究論文を公刊できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
皇位継承が男系の皇族男子に限られ、女系の継承を認めないとする考え方が前近代から連続していると主張する論説は、現代の日本でも数多く見受けられる。皇位継承をめぐる議論が自己の非学問的な意見の陳述に陥っている状況を打破するためには、基礎的な学問的知見が求められる。本研究では、女性天皇・女系天皇論が旧皇室典範の成立前後で、どのように連続・変化したのか、法制史資料や国学者の言説を詳細に検討して、その詳細の一端を解明できた。
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