研究課題/領域番号 |
20K00116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
桂島 宣弘 立命館大学, 文学部, 教授 (10161093)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 徳川思想史 / 朝鮮王朝思想史 / 経書の流通 / 植民地朝鮮 / 儒林と鄕校 / 明・清王朝思想史 / 古典籍の流通 / 東アジア / 儒林 / 徳川思想 / 古典籍ネットワーク / 儒学・朱子学 / 古典籍 / 史学思想史 / 帝国と植民地 / トランスナショナル・ヒストリー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、韓国全州大学校古典学研究所の研究とも連携し、日本も含めた東アジアの古典籍の共有とそのネットワーク、近代以降における日本漢語を基軸とした学術制度・学術編制と相互認識の関連を明らかにすることで、近代に至る日韓の共時的思想圏の構造を実証的に明らかにすることを企図している。「歴史認識問題」が今なお問われている日韓関係にあって、古典籍ネットワークの展開過程に視座を据えて、相互理解や相互「誤解」の歴史的位相を明らかにし、今後の相互交流の発展を展望することは、きわめて重要なことであると思われる。
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研究成果の概要 |
コロナ禍の影響を受けたが、日韓国際研究会などを開催し、17世紀から植民地朝鮮期の儒林の動向についての基礎的調査を進め、儒林や郷校が刊行していた雑誌により基礎的データを蒐集した(『経学院雑誌』『大東斯文会報』『儒道』『日月時報』などの全記事目録、内容の種別や使用言語の分類、執筆者リストと来歴、全羅道儒道彰明会の『彰明』に登場する全人物リスト、朝鮮総督府公文書、『毎日申報』などの朝鮮全土の郷校に関わる記事のリストとその内容目録など)。成果の一部は、『東アジアの思想と文化』12号として刊行した。こうした儒林のネットワークを解明することで、17世紀~植民地期に至る日韓思想圏の構造に迫った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代世界のグローバル化の急速な進展もあって、近年ようやくにしてグローバルヒストリーの視点からする研究が登場している。だが、思想史研究分野では、こうしたグローバルヒストリーに基づく研究は未だ不十分な状況にある。本研究は、グローバルヒストリーの成果に学びつつ、単なる比較史や関係史を超えて、15-19世紀における東アジア思想圏の構造を明らかにし、その中での日韓思想の構造を示す点に学術的意義がある。とりわけ、韓国でも同様の視点からする研究が進みつつある点に鑑み、日韓の研究者の共同研究を推進し、それに基づいて東アジア思想圏の構造を明らかにしようとする試みは、日韓学術交流の進展に寄与するものとなるだろう。
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