研究課題/領域番号 |
20K00124
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
中川 克志 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (20464208)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | サウンド・アート / 音響文化論 / 聴覚文化論 / 現代音楽 / 現代アート / 台湾 / サウンド・スタディーズ / ​サウンド・スタディーズ / 比較芸術論 / 現代美術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は〈東アジアの事例に基づいてサウンド・アート研究の基盤を確立すること〉を目指す。東アジア、とりわけ台湾の事例を比較対象として取りあげ、日本におけるサウンド・アートの系譜と比較研究し、その成果を国際的な視野のもとで考察することで、アジア圏のサウンド・アートの独自性を見出し、間アジア的なパースペクティヴからサウンド・アートという対象に総合的にアプローチする。 そのために本研究では、台湾と日本におけるサウンド・アートの事例研究と比較考察と概観考察を蓄積する。また、欧米の事例との比較研究を通じて国際的な視野も加えることで、東アジアの事例に基づく総合的なサウンド・アート研究の基盤を確立したい。
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研究成果の概要 |
本研究プロジェクトは A.台湾におけるサウンド・アートの概要を解明すること、B.日本におけるサウンド・アートに関する事例研究を蓄積すること、またその概要を記述すること、C.欧米におけるサウンド・アートに関する個別事例研究を行うこと、そして、D.これらの研究成果を総合して間アジア的パースペクティヴを見出すこと、が目的だった。しかし世界的なコロナ禍の影響で、海外調査を必要とするAとCはあまり進捗させられなかったが、Bは集中的に研究を進捗させ、また、これまでの蓄積に基づきDを推進させることができた。単著『サウンド・アートとは何か』の刊行は、今後の更なる事例研究と国際的な比較総合研究の基盤となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サウンド・アートなる名称で参照される対象の特徴は、音楽、視覚美術、メディア・アート等々の様々なディシプリンで、実質的な対象や歴史や特質について別様に理解されることである。また、欧米日において、少しずつ異なるニュアンスを維持しながら別様に理解されることである。本研究は、それぞれのニュアンスの違いを系譜学的かつ事例に基づいて実証的に検証することで、1980年代に音を扱う芸術をめぐってある種の亀裂が生じたことを明らかにした。こちら更なる検証が必要だが、1980年代の音響文化の特質の一つを発見し、今後の研究の基盤となること、これが本研究の学術的意義かつ社会的意義である。
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