研究課題/領域番号 |
20K00132
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 東京音楽大学 |
研究代表者 |
金城 厚 東京音楽大学, 付属民族音楽研究所, 教授 (50183273)
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研究分担者 |
高瀬 澄子 沖縄県立芸術大学, 音楽学部, 教授 (60304565)
鈴木 耕太 沖縄県立芸術大学, 芸術文化研究所, 准教授 (70786904)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 御冠船踊 / 琉球舞踊 / 三線 / 組踊 / 爬龍船 / 戯曲 / 歌三線 / 御冠船 / 御座楽 / 沖縄音楽 / 琉球芸能 / 民族音楽学 / 御冠船踊り |
研究開始時の研究の概要 |
琉球王国において、独自の様式と伝統を保っていた琉球芸能(三線音楽、琉球舞踊、組踊)は、明治政府による併合や第二次世界大戦に伴う凄惨な地上戦のために、伝承が不安定になり、史料が消失して、王府時代の芸態が不明となっている。 平成時代に入って王家の末裔が保護していた史料が公開され、琉球芸能史の研究は新たな局面に入った。しかし、史料の読み解きだけの芸能史研究では、身体の動きや音楽、衣装や舞台構造も含めた芸能の実態は明らかになっていない。 本研究は、政治史、音楽史、服飾史、工芸史や、舞踊、音楽、舞台演出などの各実技の専門家の知見を総合して、舞台上にイメージできる琉球芸能史を描く試みである。
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研究成果の概要 |
本研究課題は、近世琉球王国の国家的イベントであった御冠船踊の諸芸能が、舞台上でどのように上演されたかについて明らかにすることを目的とした。 『校注琉球戯曲集』のほか、『冠船躍方日記』等の新史料の記述を照合して考察し、さらに演奏家、舞踊家らの実演上からの意見を採り入れつつ考察を進めた結果を踏まえて、国立劇場おきなわの協力も得て、舞台上演を実現できた。また、御冠船踊りの中で形成された組踊の音楽様式について明らかにし、同じく琉球舞踊の構造分析について、また、三線音楽の創作性について、さらには、関連する爬龍船競漕の舞台裏や、御茶屋御殿の役割等についても、史料研究等によって明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は、学術的には、史料の少なかった琉球芸能史に対し、新史料を活用することによって新たに多くの知見を加え、琉球芸能史研究を大きく前進させる意義をもつ。 また、実演に向けての活用するための研究であるので、今後、組踊の上演や、とりわけ新作組踊の制作に寄与すると思われる。また、舞踊や三線音楽公演の舞台演出にも活用されるだろう。さらに、御茶屋御殿の実態についての新たな知見を加えたことにより、現在進行している御茶屋御殿復元の運動に寄与すると思われる。
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