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メーイ『古代旋法論』の立体的全体像の提示:英語による全訳と注釈に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 20K00157
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分01050:美学および芸術論関連
研究機関成城大学

研究代表者

津上 英輔  成城大学, 文芸学部, 教授 (80197657)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードMei / De Modis / On the Modes / ジローラモ・メーイ / Girollamo Mei / 『古代旋法論』 / Girolamo Mei / De modis / G.メーイ
研究開始時の研究の概要

ジローラモ・メーイ(Girolamo Mei, 1519-1594)『古代旋法論(De modis)』(1567-1573)の世界初の全訳および注釈を作成し,出版に備えることを目的とする.メーイは本書で,プトレマイオス旋法理論解釈とアリストテレース『詩学』解釈に立ち,時代をはるかに先駆ける美学思想を提示している.他方,本書の晦渋なラテン語表現は,研究者がその内容に接近する障害となっている.そこで,これの全訳と注釈の公表は,美学史研究に重要な貢献をなすことが期待される.本研究の成果は日本のみならず,世界の研究者に共有されるべきであると考え,英語による公表を選ぶ.

研究実績の概要

ジローラモ・メーイ(Girolamo Mei, 1519-1594)『古代旋法論(De modis)』(1567-73,全4巻)の世界初の全訳および注釈を作成し,出版に備えることが,本研究課題全体の目的であった.そのうち2023年度の研究は,前々年度中に完成した全4巻英訳第1稿を全面的に見直し,第2稿を作成することと,引き続き注釈を作成することとに充てられた.具体的には,第1稿において4つの巻ごとに試行錯誤しながら採用していた翻訳方針を統一すべく,第1巻と第2巻に続き,第3巻と第4巻の第2稿を作成した.その際,第1稿にはなかった章・節の区分および章題・小見出しを,全4巻に統一的に導入した.これにより,本書の構成が格段に見通しやすくなると思われる.
注釈としては,第3巻におけるGafurius, Glareanusの旋法論に関して,メーイの言表を彼らの原著に照らして検証する注釈を,また第4巻における古代旋法の「用」論に関しては,プラトーン,アリストテレースの旋法関係言説およびプルータルコス,アテーナイオスらの同関係証言とメーイの言表を検証し,必要に応じてメーイの思い違いを指摘する注釈を多数作成することができた.それらの注釈は再度Dr. Holford-Strevensの校閲を仰ぎ,出版に備えることができた.
他方,2023年度の研究において,論文「ボエーティウスはプトレマイオス旋法論を誤解していない(か?):メーイ『古代旋法論』第2巻への一注釈」(『成城文芸』264号)をまとめることができた.これは英語に訳されて,英訳書の巻末に補注(Appendix)として収録されるべきものである.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

「研究実績の概要」でも述べたとおり,英訳第2稿が完成し,注釈も全4巻にわたって,かなりの程度整備することができた.

今後の研究の推進方策

2024年度に繰り越した研究費で,引き続き注釈の整備を進めたいと考えている.

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ボエーティウスはプトレマイオス旋法論を誤解していない(か?):メーイ『古代旋法論』第2巻への一注釈2024

    • 著者名/発表者名
      津上英輔
    • 雑誌名

      『成城文芸』

      巻: 264 ページ: 74-96

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mei’s Style of Latin Prose in On the Modes2023

    • 著者名/発表者名
      Tsugami Eske
    • 雑誌名

      成城文芸

      巻: 260 ページ: 115-134

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Girolamo Mei’s Interpretation of Tragic Katharsis as Culmination of His Aesthetic Thought2021

    • 著者名/発表者名
      Tsugami Eske
    • 雑誌名

      Culture and Dialogue

      巻: 9 ページ: 3-30

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Remaking an Ancient Poetic Theory into a Modern Aesthetic Thought: Girolamo Mei’s System of the Arts2021

    • 著者名/発表者名
      Tsugami Eske
    • 雑誌名

      Aesthetics

      巻: 23/24 ページ: 14-26

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [図書] 美学の練習2022

    • 著者名/発表者名
      津上英輔
    • 総ページ数
      248
    • 出版者
      春秋社
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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