研究課題/領域番号 |
20K00162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 京都大学 (2021-2023) 同志社大学 (2020) |
研究代表者 |
柳沢 英輔 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特任助教 (00637134)
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研究分担者 |
櫻井 直樹 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 特任教授 (90136010)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ゴング / 調律 / ベトナム / 伝統技術 / 音響分析 / 言語化 / 金属打楽器 / 映像 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ベトナム中部高原に居住する先住少数民族のバナ族(モン・クメール語族)、ジャライ族(オーストロネシア語族)が使用するゴングセットの製作方法とその調律方法について、民族学、音響学、音楽学などの観点から分析を行い、これを言語化する。次に言語化した方法に基づき現地でゴング調律のワークショップを実施し、言語化した方法の評価と修正を行うことで、伝統技術の言語化による継承の可能性を検証する。
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研究成果の概要 |
ジャライ族のゴング調律師から購入したゴングセットの金属組成分析、および現地調査からベトナム中部高原では青銅製で鋳造の手法により作られたゴングと真鍮製で板金の手法で作られたゴングの2種類が使われていることが明らかになった。またゴング調律師の調律技法について、聞き取り調査、調律技術の習得、調律工程の映像・音響メディアを用いた分析により、調律師が考える「良い音」の基準、調律の手順、調律箇所とその効果など調律の理論と方法についてその詳細を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
東南アジアのゴング文化の研究は、これまで主にインドネシアやフィリピンなど島嶼部に焦点が当てられており、大陸部のベトナムのゴング文化はその存在が知られていたもののこれまでほとんど研究が行われてこなかった。本研究によって、ベトナム中部高原のゴング文化を支えるゴング調律師の調律の理論と方法をはじめて明らかにすることができた。これはゴング文化研究の地域的な空白を埋めるだけでなく、ベトナムのゴング調律技術の継承問題を考えるために、また東南アジアのゴング文化の総合的な理解に向けた地域間比較を行う上で重要な成果と言える。
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