研究課題/領域番号 |
20K00208
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
菊池 敏正 東京大学, 総合研究博物館, 特任助教 (10516769)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 彫刻 / 仏像 / 修復 / 模刻 / 復元 / 3D / 博物館 / 保存 / 標本 / 模型 / 木彫 / 幾何学 / 学術標本 / 文化財 / 立体造形 / 保存修復 / 芸術 / 数理模型 / 美術 |
研究開始時の研究の概要 |
石膏製の数理模型は、近代芸術にも大きな影響を与えた標本であり、加えて、現代の芸術分野においても再注目されつつある。 本研究は数理模型を国際的に調査し、過去の修復研究にて未着手であった亡失部分の復元に取り組む実践的な研究である。数理模型を収蔵する研究機関が限られている背景の中、博物館における新たな研究領域の開拓に加え、芸術分野との連動により、学術標本の歴史的位置付けを向上させる事も視野に入れた研究となる。
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研究成果の概要 |
本研究はコロナ禍と時期が重なり、研究計画を変更しながら進める事となったが、研究機関を通じて複数の展覧会を実施し、研究成果の公開に努める事ができた。海外への渡航が難しい状況の中、国内での研究活動の一環としては、復元、複製の技術に着目し、文化財の模刻を通じた新たな知見を公開することを目的とする「仏像工学~追体験と新解釈」を開催した。また、国外へ渡航できない状況の中、展示するものだけを輸送し、現地スタッフとのオンラインでの打ち合わせを重ね、ヨーロッパ最大のアジア美術コレクションを収蔵するフランス国立ギメ東洋美術館での数理模型を題材とする展覧会を実施した事は大きな成果でもある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究機関が所蔵する学術標本は、芸術分野において、アイデア資源として極めて有効なものであり、学術もまた芸術の創造性から発想を得る事が出来るものである。また、近代は学術と芸術が相互的に影響を与えてきたとも言える。このような状況の中、これまでの修復研究を発展させる形で、本研究を進めた。研究成果は、社会的な意義を持つよう、国内外での展覧会を通じて広く公開しており、大きな波及効果を得る事ができた。コロナ禍という状況の中でも多くの来館者が訪れる結果となり、加えて講演会やオンライン上での情報発信を実施し、多様な芸術分野との連動を促進させるよう努めた。
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