研究課題/領域番号 |
20K00210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
松村 智郁子 東京藝術大学, 未来創造継承センター, 講師 (60436699)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 明治期 / 博覧会 / 音楽資料の展示 / 楽器 / 新聞 / 万博学 / シカゴ万国博覧会 / 日本人製作の洋楽器 |
研究開始時の研究の概要 |
明治期の国内における博覧会は、京都博覧会(明治4年・1871)の開催を始まりとして、日本各地で数多くの博覧会を開催している。そして同時期には、国外における国際博覧会の参加数も重ねている。 博覧会の出品作品といえば、絵画や工芸品などの美術品を思い浮かべよう。しかし明治期の博覧会には、国内外を問わず楽器などの音楽資料も数多く出品されている。 本研究では、当時の記録に残されている内容を紐解くことにより、出品されていた“展示音楽資料”の解明に加え、“博覧会に音楽資料を展示する意義”についても考察を加え「明治期の博覧会に出品した音楽資料」に関する総合的な研究を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、明治期に国内外で開催された10種類の博覧会[国内5種類:京都博覧会(全10回)、湯島聖堂博覧会、内国勧業博覧会(全5回)、東京勧業博覧会。国外5種類: ニューオーリンズ綿百年期博覧会、ロンドン衛生万国博覧会、ロンドン万国発明博覧会、シカゴ・コロンブス万国博覧会(以下シカゴ万博)、第3回パリ万国博覧会。]における「音楽に関連する出品物(日本製)」を対象として、現存する関連資料を包括することにある。 2022年度は、前年度に開始した所蔵楽器調査に関する追加調査を行い実地調査を充実させた。 また、「シカゴ万博(1893)」の全貌を探るために、シカゴ万博以前に開催された国内の博覧会および世界博覧会における音楽資料の出品状況を総括することから始めた。そして、「湯島聖堂博覧会(1872)」、「第一、第二、第三回内国勧業博覧会(1877, 1881, 1890)」、「ウイーン万国博覧会(1873)」、「第三回パリ万国博覧会(1878)」、「ロンドン衛生万国博覧会(1884)」、「ニューオリンズ 万国工業兼綿百年期博覧会(1884)」、「ロンドン万国発明品博覧会(1885)」、「第四回パリ万国博覧会(1889)」、「シカゴ万国博覧会」の音楽資料の展示状況について明らかにした。今回の論考では詳細に及ばなかった、本学所蔵のシカゴ万博出品音楽資料に関する考察や、シカゴ万博における日本の楽器の展示状況などについては、2023年度の課題とする。 一方、明治期の『日出新聞』(国立国会図書館蔵)の調査を通から得た「博覧会に関連する挿絵(会場の外観、展示風景、展示物)や広告(賞品の授賞歴を記載)」などの調査についても、前年度に引き続き「視覚的記録としての活用」に向けた考察を手掛けた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度も、前半は新型コロナウイルス感染防止対策が講じられ、国立国会図書館などの公共機関においても依然として利用制限が課されたため。また、研究代表者の体調が思わしくなく、本研究全体において遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
調査対象としている10種類の博覧会の主要文献、関連資料および『日出新聞』調査の継続、調査済み資料の精読を通し研究成果をまとめたいと考えている。
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