研究課題/領域番号 |
20K00211
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
三枝 一将 東京藝術大学, 美術学部, 准教授 (60529949)
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研究分担者 |
桐野 文良 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 教授 (10334484)
平 諭一郎 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (10582819)
古川 聖 東京藝術大学, 美術学部, 教授 (40323761)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 音響彫刻 / 保存 / 活用 / アーカイヴ / アーカイブ / 芸術資源の活用 / 3DCAD / バシェ / 修復 / 3D |
研究開始時の研究の概要 |
べルナールとフランソワのバシェ兄弟はこれまでにない演奏可能な彫刻作品である音響彫刻を制作し、1970年の大阪万博では 17 基が展示された。それらは解体されて収納されていたが、2015年より修復が開始されて現在までに6基が復元、残りの部材は東京藝術大学に保管されている。復元された作品は現在、展示や演奏で積極的な活用が行われているが、活用するほどオリジナル作品が劣化するというジレンマを抱えている。本研究では今後の修復や再制作のための科学調査と形状・構造の3Dデータによるアーカイブを作成し、演奏されることが作品の重要な要素となるバシェの音響彫刻について、活用に重きを置いた保存方法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
1970年の大阪万博の為にフランソワ・バシェによって制作された17基の音響彫刻のうち、6基の修復された作品と、その他の残された部材の全てについて、3DCADによって形状と構造のデジタルアーカイヴを作成した。既修復の勝原フォーンに関しては、組み立てや取扱いについての図や動画を作成し、作品に対して極力負担の少ない状態での活用を可能とした。また、これらの作品や部材について活用に重きを置いた保存方法について、実践的かつ多角的に検討を行い、バシェの音響彫刻特有の問題を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、バシェ作品を実践的に活用しながら、再制作や修理の為の形状と構造のデジタルアーカイブ作成を軸に、組み立てや取扱いの指示の作成、多角的な保存・活用の可能性の検討をおこなった。本アーカイヴが今後の研究への重要な基礎資料となることに加え、大型かつ演奏できる美術作品であるバシェ作品のような、美術館での一般的な保存方法に適合しない事例について、演奏などによる実践的な活用と並行して、作品の保存と継承を検討することについて一定の意義があるといえる。
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