研究課題/領域番号 |
20K00238
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
蔡 美京 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (40867222)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 韓国伝統舞踊 / 日韓併合時代 / 朝鮮総督府 / 太平舞 / 朝鮮王朝時代 / 植民地の文化政策 / 民俗的矜持 / 再創造 / 韓国伝統芸能 / K-POP / サルプリ・チュム / 朝鮮伝統音楽舞踊 / 巫女舞 / 妓房(検番) / 舞踊比較 / 動作分析 / 韓国宮中舞踊 / 宮中衣装 / 李王職雅楽部 / 韓成俊 / 韓国宮中衣装 / コリアン・アイデンティティー / 韓国重要無形文化財 / 朝鮮王朝 / 處容舞・太平舞 / 舞踊譜 / 舞踊伝承 |
研究開始時の研究の概要 |
太平舞に関する研究は韓国でも多数存在するが、併合時代の舞踊、なかでも創作に焦点を当てた考察・研究は現時点では、日本、欧米は勿論、韓国ですら見当たらない。再創造された太平舞を、併合時代という時代背景の視点から取り上げた研究がないため、これが本研究の先駆的な点である。 既存研究は韓国で韓国語の史料のみについて行われたものである。しかし、当時の日韓の新聞記事やインタビュー記録など関連資料には、両国における民衆の、伝統文化に対する根底の意識が窺えるものが多い。これらの資料も含めて詳細に比較・考察し検討することによって、公的史料だけでは知りえない、真の客観性のある歴史的リアリティーに基づく研究。
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研究成果の概要 |
朝鮮王朝時代に巫女が即興的に踊った「王の舞」を韓成俊(1875-1941:ハン・ソンジュン)が古典により再編し、≪太平舞≫と名付け、伝統舞踊として再創造した。本研究は、まず先行研究では触れられてない、日韓併合時代に着用した≪太平舞≫の衣装と装束に着目した。その結果、王の衣装ではなく、朝鮮王朝時代の文武官の衣装で踊った事を解明した。また伝統舞踊が再創造された意義と、朝鮮(韓国)の民族的矜持、「朝鮮音楽舞踊研究所」の活動、現在の韓国重要無形文化財となるまでの過程とその意義を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
政治的・文化的抑圧下での、民族的矜持による朝鮮(韓国)伝統舞踊の再創造を、日本語によって研究を行う事が意義深いと考える。両国の公的史料だけでは知りえない、伝統芸能者への取材などにも基づく本研究が、日本の伝統芸能研究者・実演者にとっても別の観点から伝統舞踊継承の理解に繋がると考える。また植民地支配を受けた地域における伝統継承の在り方にも一石を投じることになると考える。
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