研究課題/領域番号 |
20K00247
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
株田 昌彦 宇都宮大学, 共同教育学部, 准教授 (50515971)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | コーパルワニス / 補色対比 / インプリマトゥーラ / 消失遠近法 / 空気遠近法 / 補色を生かした配色 / マジックランタン / コーパルメディウムの素材特性 / 光沢度の比較 / 乾燥速度の比較 / 乾性油の混合比率 / 夜景絵画 / アトキンソン・グリムショー / コーパルペインティングメディウム |
研究開始時の研究の概要 |
夜景絵画を大々的に制作したアトキンソン・グリムショー(Atkinson Grimshaw :1836~1893)の作品に着目し、油絵具を用いた夜景絵画の制作法のポイントを明確化する。近年本研究者が行った調査の結果、1880年代のグリムショーの夜景絵画は1860年代の初期作品における配色や古典的技法を素地としながらも、制作過程から見た画面構成法が異なることを明らかにした。本研究では調査実例の乏しい1870年代の作品の実見調査とこれまで未着手であった試料作製による技法分析を行う。
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研究成果の概要 |
19世紀イギリスの画家であるアトキンソン・グリムショーの夜景絵画について技法的特徴を明らかにした。 1860年代の初期作品に補色対比やインプリトゥーラ等の技法を駆使していることを確認し、それが1870年代の夜景絵画に応用されていることを明らかにした。これらの内容を学会論文2編として発表した。特に先行研究で指摘されていたコーパルワニスの使用の可能性について、サンプル制作を用いることで証明すると共に、この伝統的な画材の可能性について指摘した。また、得られた知見を基に実験制作を行い、油絵具で夜景絵画を描く際のポイントを制作手順の観点から示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
油絵具を用いた夜景絵画の描画法ついて、制作過程に焦点を当てた技法書は少ない。本研究では、グリムショーの作品の分析を踏まえ、描画のポイントを実践を示すことができた。これは、第三者が夜景絵画の制作を行う際の一つの参考例となりうると考える。 本研究代表者が調べた限り、グリムショーの夜景作品を収蔵する美術館やギャラリーは少なく、当然認知度も低いといえる。本研究では、我が国におけるグリムショーの絵画の魅力を学会論文を通して発信することができた。
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