研究課題/領域番号 |
20K00251
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
|
研究機関 | 政策研究大学院大学 |
研究代表者 |
垣内 恵美子 政策研究大学院大学, 政策研究科, 名誉教授 (90263029)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 公立劇場 / 政策評価 / 活動評価 / 社会的インパクト / ロジックモデル / 文化政策 / 評価システム / 劇場 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、公立劇場に関し、①評価事例をロジックモデルに即して整理・総括し、②国際的な流れとなっている社会的利益(social return)の考え方と課題を検証し、③定性的・定量的手法のベストミックスによる社会的インパクト評価の実現可能な仕組みを提示することを目的とする。そのため、各年次において、主として文献調査を通じて先行研究を整理するとともに、専門家や実践家等から情報収集を行い、現地調査を実施する。特に、二年次には、劇場の社会的利益に焦点化して海外調査を実施する。成果はまとまり次第、国内外の学会で発表・論文投稿を行うとともに、これらを取りまとめた評価モデルを策定、ウェブ上で公表する。
|
研究成果の概要 |
公立劇場活動の社会的インパクト評価に関する本研究は、コロナ禍のため、海外調査が遅れ、4年間での実施となったが、学術論文8本が採択、公表に至り、評価の全体プロセスや手法を具体的に示すことができた。ロジックモデルの援用を試みた論文は、新規性と今後の発展可能性が高く評価され、劇場の利用価値評価のためTCMを援用した論文や、CVMによる劇場の社会的便益評価は、マネジメント評価でもあり、OECDでも大きな関心を呼び、今後の共同研究への要請も受けた。なお、海外調査によって得られた各種地検は、現在論文として取りまとめ中である。また、コロナ禍に対応した調査アプリの開発は、副次的な成果である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、公立劇場の活動に焦点を当て、社会的インパクト評価の仕組みを探ったが、①政策評価全般および国際的な潮流をともに踏まえることにより、公立劇場にとどまらず、他分野でも援用可能な知見を得たこと、②ロジックモデル等の実際の援用を各事例に沿って具体的に検討したことによって、理論を実践に結び付けるプロセスを明らかにしたことに社会的な意義があると考える。得られた知見は、学術論文として公表しており、劇場や当該分野の研究者だけでなく、行政や指定管理者等の実践家にも関心を呼び起こした。また、国際的にも関心を持たれてる課題であることが確認されたことから、今後の研究にもつながるものと期待している。
|