研究課題/領域番号 |
20K00256
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
金田 卓也 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (90265562)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 社会関与型アートプロジェクト / 芸術教育 / ネパール / 村落開発 / 発展途上国 / 持続可能な発展 |
研究開始時の研究の概要 |
「現代アート」の分野でアートの社会的な機能に着目した活動は「社会関与型アート」(Socially Engaged Art) と呼ばれ、近年、国内でも地域の発展とアートを結び付けたさまざまな活動が行われるようになっている。本研究では、ネパールの山村において継続中の自然素材を活用した「社会関与型アート」プロジェクトを発展させ、その意義を芸術実践および芸術教育の視点から考察し、持続可能な村落開発につながる「社会関与型アート」プロジェクトのモデルを提示する。「現代アート」における最先端の動向を「現代アート」という言葉から最も遠く離れた地域で実践するという画期的な試みでもある。
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研究実績の概要 |
新型コロナウィルス感染拡大は収まってきたものの令和4年度中には現地調査を実施することができなかったが、調査対象のムラバリ村において継続中のアートプロジェクトに関して現地コーディネイターから定期的に状況報告を受けると共に、こちらからも必要な情報を提供してきた。ムラバリ村でのアボカド等の果樹栽培は村の荒地に将来的にはひとつのランドアートとしてのシンボリックな形になるよう苗を植えているが、アボカドの樹は確実に成長し、植樹したうちの何本かは実がなるようになったという報告を受けている。持続可能な社会の実現へ向けての環境問題にも強い関心を示したドイツの現代美術家ヨーゼフ・ボイスは植樹そのものを作品の一部としたが、現地からの報告によると、アートプロジェクトと果樹栽培を結びつけたことによって、村人のアートプロジェクトに対する関心もより高まってきているという。 ムラバリ村でのアートプロジェクトの契機となったのはP3578というコンセプチュアル・アートであるが、今年度は、P3578において展開している原初的生命体のシンボルとしての勾玉型のモチーフをムラバリ村のアートプロジェクトと重ね合わせるためにそのヴァリエーションを増やすことにした。3月には昨年度同様に国立新美術館で開催されたアンデパンダン展において、ムラバリ村のアートプロジェクトと関連させて、勾玉文様のシンボルをモチーフにして自然素材で造形化したもののインスタレーションの展示を行った。ムラバリ村においてイタリアの現代美術ミケランジェロ・ピストレットのサード・パラダイスとのコラボレーションも自然素材を用いて複数回行った。美術館やギャラリーのまったく存在しないムラバリ村のような場所を最先端の現代美術と結び付けることも本研究課題の重要な目的のひとつでもあり、そうした試みが確実に形になってきている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現地調査を予定しているネパールにおいて新型コロナウィルス感染拡大は終息に向かったが、年が明けても日本国内での感染に対する警戒状況は継続していて帰国後の対応に時間を要する可能性もあり、年度内の現地調査を断念せざるを得なくなったため。
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今後の研究の推進方策 |
3年間の本研究もコロナ禍によって予定の現地調査を実施することができなかったが、研究期間を1年間延長することが承認されたので、次年度は集中的に現地調査を実施し、ムラバリ村におけるアートプロジェクトを発展させると共に、このアートプロジェクトの進展に伴う制作物の展示を含めた研究成果を発表できる機会を設けたいと考えている。
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