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書物の構成要素とジャンルの相関に関する分析書誌学的研究:「未来記」の変容を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 20K00289
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02010:日本文学関連
研究機関奈良女子大学

研究代表者

鈴木 広光  奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (70226546)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード日本文学 / 分析書誌学 / 未来記 / SF小説 / 政治小説 / 内地雑居 / 国会開設 / 翻訳 / 翻訳小説 / 出版史 / 読書空間 / ジャンル
研究開始時の研究の概要

本研究は、テクストに物質的形態を与え、書物を構成する諸要素が、どのように読者にジャンルを意識させ、読み方を規定しているのかを、「未来記」という書物群を経年的に観察することによって、析出しようとするものである。それは近代の「未来記」が日本の社会状況の中でどのように機能したのかを、出版物の形態と読者による解釈を含めた「読まれ方」の相関を考察することによって明らかにしようとすることでもある。

研究成果の概要

本研究は、テクストに物質的形態を与え、書物を構成する諸要素が、読者にどのようにジャンルを意識させ、読み方を規定していくのかを、明治10年代以降、日本で盛んに出版された「未来記」という書物群を経年的に観察することによって析出しようとするものである。本研究では、明治以降、日本で出版されたすべての「未来記」を調査し、このジャンルの書物が扱うトピックと、書物の形態の変遷の様相とを明らかにすることができた。また、「未来記」というジャンルが、江戸時代以来の既存の文芸を利用する技法や、新聞や雑誌など明治以降の新たなメディアと関係を結ぶ様相を明らかにした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の社会的意義は、テクストに物質的形態を与え、書物を構成する諸要素がどのように読者にジャンルを意識させ、読み方を規定しているのか、その機能のあり方を明らかにした点にある。その機能は、人々の期待や不安を掬い取り形象化するという働きを持ったり政治的プロパガンダの側面を前面に出したりという形で具現化している。メディアはしばしば人々が漠然と抱く未来への不安を予言的言説で煽ってきたが、現代においてもより広範な媒体でそれらが展開されている。メディアがどのような形態や文体によって、読者の意識を操作してきたのかを解明することは、現代における「未来記」的言説に対する批判的視座を定めるために有効な手段である。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 内地雑居後における言語問題、あるいは明治二十年代における未来語りの想像力2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木広光
    • 雑誌名

      叙説

      巻: 50 ページ: 153-177

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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