研究課題/領域番号 |
20K00302
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
鳥羽 耕史 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90346586)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アイヌ表象 / 劇映画 / 内田吐夢 / 成瀬巳喜男 / 徳島県 / 押仁太 / 連環画 / 版画運動 / 詩集 / 写真集 / 映画化 / 綴方 / 作文 / マスメディア / サークル / 記録 / アダプテーション / 映画 / 文学 / ルポルタージュ / ドキュメンタリー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究においては、国内外のアーカイブ、図書館、文学館、映像ライブラリーなどを博捜し、サークルの「記録」をもとにしたメディア発信の例、および元になったサークル側の「記録」を集め、マスメディアとサークルとの相互関係の意味について考察する。 本研究は、アダプテーション研究とサークル運動研究に関わる国内外の動向を踏まえながら、前者では触れられなかったサークル運動の中でのアマチュアの作者の問題、後者では扱われなかったマスメディアの問題を捉え、それらを接合したところに、新たな可能性を見出そうとする試みである。
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研究実績の概要 |
今年度に発表したのは、別項に記した通り、論文2件、分担執筆3件、書評1件、口頭発表1件の業績である。 論文「劇映画におけるアイヌ表象:内田吐夢『森と湖のまつり』(一九五八年)と成瀬巳喜男『コタンの口笛』(一九五九年)を中心に」は、1920年代から1960年代に至る劇映画におけるアイヌ表象を検討した上で、特に1950年代後半の2本に注目して論じたもので、本研究に深く関わるものである。論文「安部公房と石川淳――書簡や日記から見る交流について」も、戦後文学の出発期の問題を扱い、本研究の前提に関わっている。 分担執筆「作文、版画、幻灯、映画の連関について」は、まさに本研究の課題を在日朝鮮人との関係にフォーカスして概説したものである。分担執筆「徳島県」は、占領期の徳島県内の定期刊行物のうち、地方総合文芸雑誌に当たる『葦笛』『徳島文芸』、『文芸天地』、『うるほひ』、『詩脈』『近代詩人』、『双曲線』、『作品群』について調査してまとめたものである。いわゆるサークル運動の前史にあたる時期ではあるが、関わる点は多い。分担執筆『絵本日立物語』、『日立物語姉妹篇 常東ものがたり』、『花岡ものがたり』、『花岡惨案』、『ピカドン』、『週刊小河内 かくて斗いははじまった!』、『ぶたの歌 ローマ字のテキスト・民衆版画の手びき』、「コラム:『ぶたの歌』と中国での翻案」は、町田市立国際版画美術館で開催された展覧会の図録に書いたもので、サークル運動の内外で行われた版画運動に関わる解説とコラムである。 口頭発表「The Little Elephant is Dead as a US-Japan co-production」は、安部公房スタジオのアメリカ公演を日米の共同制作として捉えたもので、今後の論文化を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3年目は、サークルの「記録」の調査結果を踏まえ、それを映像化した映画、テレビ番組などの映像について、基礎的な調査を行う年度と位置づけて、必要な映像の取り寄せとテレシネ(デジタル化)を行い、海外調査も行う予定であった。しかし、新型コロナウイルス流行によって1年目と2年目の文学関係の調査が遅れたことが影響し、取り寄せるべき映像を選定することができず、テレシネは進められなかった。代わりに映画館やDVDや配信で鑑賞可能な映画を調査研究し、業績につなげることはできたので、大幅な遅れは回避できたが、当初の計画以上に進展しているとは言えない。
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今後の研究の推進方策 |
円安と物価高の進行により、海外出張は困難になりつつあるが、できるだけ出費を抑えながら、海外での資料調査と研究発表を行う予定である。新型コロナウイルスが5類の指定に変わったことにより、国内での資料調査は容易になったので、国内外の出張を合わせて、当初の計画通りの成果を出せるような調査と研究発表を心がけたい。
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