研究課題/領域番号 |
20K00305
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
宮腰 直人 同志社女子大学, 表象文化学部, 准教授 (50759157)
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研究分担者 |
鈴木 彰 立教大学, 文学部, 教授 (40287941)
南郷 晃子 (中島晃子) 桃山学院大学, 国際教養学部, 准教授 (40709812)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 語り物文芸 / 幸若舞曲 / 米沢藩 / 藩士の文事 / 地域資料 / 曽我物語 / 薩摩藩 / 文芸環境 / 環境文学 / 書物環境 / 地域と文芸 / 語り物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、幸若舞曲の受容が認められる、加賀金沢・前田家、米沢・上杉家、薩摩・島津家を中心に諸家諸藩における語り物文芸の様相を明らかにし、旧来の作品論やジャンル論を越えた新たな語り物文芸論を構築し、広く発信することを目的とする。 武家の文化環境における語り物文芸の意義を捉える視座として、舞曲のテクストや絵画表象だけなく、領主や藩士の夜話集や逸話集等の地域で生成した書物とその言説にも着目し、語り物文芸の文化的影響力を多面的に明らかにする。すでに語り物文芸研究には着実な研究の積み重ねがある。本研究では新たな資料の発掘に加えて、そうした既知の資料の再定位にも力点をおき、新たな文芸論の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、語り物文芸論の再構築を目指し、地域諸藩の幸若舞曲の受容に注目した研究を行った。具体的には米沢藩や藩士が所蔵した書物群に注目し、書誌調査および言説分析を行った。言説分析に際しては、薩摩藩や加賀藩の事例を比較対照し、米沢藩の事例の検討を試みた。研究の成果としては、学会未紹介の幸若舞曲写本を報告し、それをも含めた論文を執筆することができた。また、環境文学論の視座から、新たな語り物文芸論を執筆することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、学会未紹介の近世期の幸若舞曲資料を中心に地域資料に根差した語り物文芸論を執筆し、発信したことにある。近年の語り物文芸論は、諸本の本文比較を中心とした作品論にとどまる傾向があるが、本研究ではそうした研究動向にゆさぶりをかけるべく、地域資料に取り組んだ点に特色がある。社会的な意義としては、ほとんど知られていなかった地域資料の発掘とあわせて地域の図書館において市民の方々と調査と研究成果の一端を共有し、議論することができた点にある。
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