研究課題/領域番号 |
20K00317
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
|
研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
小井土 守敏 大妻女子大学, 文学部, 教授 (30352660)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 曽我物語 / 軍記文学 / 仮名本 / 流布本 / 注釈 / 武田本 / 説話文学 / 武田甲本 / 後期本文 / 謡曲 |
研究開始時の研究の概要 |
『曽我物語』仮名本諸伝本中重要な位置を占める武田本の本文を紹介し注釈を施す。仮名12巻本の形態となった早い段階の武田本の解明は、仮名本生成の環境・時代や文化的背景を明らかにすることになる。一方、流布本の本文策定は、その最終形態としての『曽我物語』を確認することとなる。このことは、ただ『曽我物語』だけの問題ではなく、『義経記』『平家物語』等の軍記文学の本文生成についても、示唆を与えてくれるはずである。また、『曽我物語』の作品世界を支えた様々な言説の解明は、説話文学のあり方についても明らかにしていくことになる。また、『曽我物語』から切り出されていった、能・幸若等の芸能のあり方についても考えていく。
|
研究成果の概要 |
仮名本『曽我物語』後期本文の最終型としての流布本の本文策定ならびに注釈作業を行った。流布本に基づいて物語年表ならびに諸本記事対照表、物語関係地図を作成して付録とした。また、底本に載る挿絵のすべてを掲載し、その挿絵の解釈や本文との関係性を明示した。また、『曽我物語』を流布本で読み直すことの意味を解説としてまとめた。以上の成果を盛り込み、『曽我物語 流布本』として武蔵野書院より刊行した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
仮名本『曽我物語』の後期本文の最終型とも言える流布本の注釈付き本文提供は、1966年の日本古典文学大系(岩波書店)所収本以来であり、研究成果としての今回の本文の提供は、その間50年余の間の研究の進捗を盛り込んだものとなった。また、昨今重視される挿絵についても、その研究素材を提供し得たものと考えている。こうして各系統のテクストが公刊されることで、『曽我物語』研究の一層の進展が期待される。
|