研究課題/領域番号 |
20K00324
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 岐阜女子大学 |
研究代表者 |
木村 涼 岐阜女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (70546150)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 近世後期 / 東海地域 / 歌舞伎役者 / 地方興行 / 地域社会 / 近世演劇 / 19世紀 / 上方役者 / 芝居興行 / 社会環境 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、近世後期の歌舞伎役者の東海地域における芝居興行に関する資料群を中心として、興行の上演形態、契約内容をはじめとする興行実現へのプロセス、興行収支など具体的な構造を明らかにしていくものである。 そして、三都の芝居小屋に所属している歌舞伎役者の興行が、東海地域の人々にどのように受容されたのか、東海地域の興行システムと三都の興行システムとの相違、また、歌舞伎役者の東海地域における芝居興行が、近世後期の歌舞伎界全体にどのような意味をもたらしたのかを究明していく。 なお、ここで言う東海地域とは、現在の愛知県、岐阜県、三重県、静岡県の4県を示すものである。
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研究成果の概要 |
本研究は、主に19世紀の東海地域で行われた歌舞伎役者の芝居興行について究明するものである。まず、関連する地域の博物館、資料館、図書館などを調査して資料を収集する予定であったが、新型コロナウィルスの蔓延により、調査先を限定せざるを得なかった。 限られた調査機関で収集した資料から、芝居の開催場所、開催日数、演目、出演した役者、芝居興行を実現させた興行師などを把握することができた。また、東海地域における三都の芝居小屋に所属する歌舞伎役者と興行師の関係をより深く理解するために、「芝居興行年表」を作成している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
江戸時代、三都(江戸・京・大坂)の芝居小屋に所属している歌舞伎役者の地方興行研究については、必ずしも進展を見せている状況とは言えない。本研究は、各地域の諸機関所蔵の史資料、例えば「芝居番付」をはじめとする興行記録及び人々の評判などを分析して、地域に残存している史資料を基に歴史学的視点から地方興行を捉えようとした点に学術的意義が認められる。 さらに、これまで十分な成果があるとは言えない歌舞伎役者と地域の人々との結びつきなどの実態について一歩ずつ解明が進められ、東海地域における人々の歌舞伎享受の一端を提示できたという点に社会的意義もある。
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