研究課題/領域番号 |
20K00340
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大井田 晴彦 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (70313179)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 大和物語 / 歌物語 / 勅撰集 / 私家集 / 和歌 / 平安文学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、平安中期の歌物語『大和物語』を総合的・多角的に研究するものである。まず、従来の研究成果を踏まえ、新たな知見と解釈を盛り込んだ注釈の作成を進める。作品の主題や論理構造、物語としての本質を明らかにした注釈をめざす。この注釈作業と並行して、『大和』に関する重要事項を収集・整理し、研究の基盤となる事典を作成する。『伊勢物語』や勅撰集・私家集との関連についても考察し、ともすれば文学性が軽視されがちな『大和』の独自性、ひいては歌物語の本質を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、平安中期の歌物語『大和物語』を総合的・多角的に研究するものである。まず、従来の研究成果を踏まえ、新たな知見と解釈を盛り込んだ注釈の作成を進めた。作品の主題や論理構造、物語としての本質を明らかにした注釈をめざした。この注釈作業と並行して、『大和』事典の作成に向けて重要事項を収集・整理した。『大和』の研究を進める一方、『竹取』『伊勢』『うつほ』など、平安前期物語に関するこれまでの論考をまとめ、『王朝物語の世界』を公刊した。本書には『大和』についての論述も多々含まれている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『大和物語』は、平安時代の代表的な歌物語の一つであり、当時の貴族社会における和歌の位相と実態を知る上での貴重な資料でもある。勅撰集・私家集・物語・日記文学との交渉・関係も無視できない。この作品についてはすでに多くの優れた注釈も備わっているが、最新の研究成果を踏まえた新たな注釈が求められている。また、『大和』のみならず歌物語の読解・研究に資する、重要項目を網羅・整理した辞(事)典の必要性が高まっている。こうした注釈・辞(事)典によって『大和』および歌物語研究の水準が大きく引き上げられることになる。ひいては、王朝文学研究一般、歴史学などの隣接諸領域にも裨益することが大きい。
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