研究課題/領域番号 |
20K00344
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 尾道市立大学 |
研究代表者 |
藤沢 毅 尾道市立大学, その他部局等, 教授 (20289268)
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研究分担者 |
田中 則雄 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 教授 (00252891)
中尾 和昇 奈良大学, 文学部, 准教授 (00743741)
菱岡 憲司 山口県立大学, 国際文化学部, 准教授 (10548720)
藤川 玲満 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (20509674)
菊池 庸介 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (30515838)
大屋 多詠子 青山学院大学, 文学部, 教授 (50451779)
天野 聡一 九州産業大学, 国際文化学部, 教授 (50596418)
木越 俊介 国文学研究資料館, 研究部, 教授 (80360056)
三宅 宏幸 愛知県立大学, 日本文化学部, 准教授 (90636086)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 読本 / 実録 / 書誌 / 書肆 / 出版 / 文化期 / 最盛期 / 読本解題 / 演劇 / 半紙本 / 中本 / 挿絵 / 長編 / 江戸時代 / 近世文学 / 文化年間 |
研究開始時の研究の概要 |
江戸時代、18世紀以降に多くの作品が生み出された「後期読本」というジャンルがある。この読本の刊行件数を見てみると、文化5年(1808)が71点と突出していることがわかる。読本は文化5年に最盛期を迎えていたと言えるであろう。この文化5年刊の読本に、翌6年刊の読本32点を加えた最盛期の読本の全作品を、素材、構成、記述、出版の面から、もれなく網羅的に精査することによって、当時の読本という文学が何を目指していたのか、何が評価されていたのか、当時の文化環境を踏まえて明らかにする。
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研究成果の概要 |
江戸時代の文学ジャンルの一つである「読本(よみほん)」の、出版数が最多である文化5年(1808)を基盤に、文化5年から同8年の間に出版された読本を内容(梗概、素材、構成、記述を含む)、書式、出版の様相の面から網羅的に調査し、各作品計82点の解題を作成。また、その結果に基づき、この期の読本の特徴について、各研究者の視点から論をまとめた。読本は文化5年に出版数の頂点を迎えたが、これは人気作者の登場とともに、それだけの数の読本を受け入れる読者がいたこと、またそれを踏まえた書肆が出版を進めたことが考えられる。書物の形態や装飾に力を注ぐ造本意識も発達した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでは著名な作者や作品のみが注目され、研究対象となっていたが、文化5年(1808)から同8年に刊行された読本を網羅的に調査・考察することで、当時の読本というもののありかたを複眼的に把握することとなった。各作品に対して作成された解題は、この時期の読本全体の特徴を掴むに留まらず、各作品の研究の深化につながるであろう。また、著名な作者や作品の研究に偏った志向を是正することになる。この時期に出版された読本の諸相を考察したことで、同時代の他ジャンルの文学作品や芸術、あるいはこの前後の時代の読本を考える上でも有効なものとなっている。
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