研究課題/領域番号 |
20K00363
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
齊藤 大紀 富山大学, 学術研究部人文科学系, 教授 (70361938)
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研究分担者 |
今泉 秀人 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 准教授 (00263343)
中野 徹 近畿大学, 文芸学部, 准教授 (20610512)
中村 みどり 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (30434351)
杉村 安幾子 日本女子大学, 文学部, 教授 (50334793)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 湘西 / 苗族 / 沈従文 / 石啓貴 / 石宏規 / 銭鍾書 / 苗族救国革屯運動 / 日中戦争 / 抗日戦争 / 西南聯合大学 / 聞一多 / 日中戦争期 / 高等教育機関の移転 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日中戦争時期の知識人の湖南省西部(以下湘西と略称)への移住とそれによる湘西の社会的、文化的な変容を解明することを目的とする。湘西は、戦時中、中国の主要な高等教育機関が一時移転し、出版メディアも一時移転するなどして、文化的な活況を呈した。このことは、湘西という地域にあっても、都市住民の未曾有の大量流入を意味する。本研究は、このような日中戦争期における文化的変容の一面を解明することを目指す。
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研究実績の概要 |
今年度は、台湾の国家図書館および国立台湾図書館などで湘西(中国湖南省西部)、中華民国期の作家・沈従文などに関連する資料の調査および収集を行った。あわせて研究報告会も行い、メンバー各自の研究の進捗状況および今後の研究の進展について情報交換を行った。 本研究は、特に中国を中心とする海外での資料調査を主な目的としていたが、コロナ禍による移動制限により、当初の目的の変更をせざるを得なかった。期間の全般を通じて、湘西地区の苗族関連の大部の史料集成である『湘西苗疆珍稀民族史料集成』や石啓貴編著『民国時期湘西苗族調査実録』などのリプリントや再版された史料を入手し、それらに基づき調査および考察を進めた。それとともに、Late Qing and Republican-Era Chinese Newspapers、抗日戦争与近代中日関係文献数拠平台、台湾華文電子文庫などのデータベースを利用することにより、コロナ禍にあってもできる限りの調査を行った。 本研究は沈従文や銭鍾書を中心とする文学研究者をメンバーとするが、苗族史を研究する東洋史研究者との交流も行い、特に1930年代から40年代にかけての湘西における苗族の民族運動について新たな知見を得るところとなった。本研究の出発点としては、日中戦争期間に戦火を避けて湘西に移住した知識人による啓蒙運動に着目したものであったが、そのような一方的な動きだけではなく、湘西の地元における少数民族知識人による社会変革も含めた民族運動なども視野に入れつつ、今後の研究の進展を図る必要があることが判明した。
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