研究課題/領域番号 |
20K00372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
赤松 美和子 (佐藤美和子) 大妻女子大学, 比較文化学部, 教授 (00510653)
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研究分担者 |
四方田 千恵 (垂水千恵) 横浜国立大学, 国際戦略推進機構, 教授 (70251775)
八木 はるな 高崎経済大学, 地域政策学部, 特命助教 (40845806)
張 文菁 愛知県立大学, 外国語学部, 准教授 (00434241)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 台湾 / 台湾文学 / 台湾映画 / LGBTQ / 多様性 / 翻訳 / クィア・スタディーズ / ジェンダー / 表象文化 / 台湾語歌曲 / LGBT / ジェンダー表象 |
研究開始時の研究の概要 |
2019年に台湾はアジアで初めて同性婚が合法化された。現代台湾映画・文学によりLGBT文化が醸成され始めたのは四半世紀前のことである。1990年代、現代台湾映画では、李安監督や蔡明亮監督がLGBTを主題とする作品を公開し国際的な映画賞を受賞した。現代台湾文学も、白先勇に続き邱妙津や紀大偉などがLGBT文学を発表し文学賞を受賞し、多くのLGBT文学の誕生を誘発した。今やLGBT文学や映画はマイノリティではなく主流派である。 LGBT文化の成熟の先にどのようなジェンダー認識の世界が展開されているのかを現代台湾文学・映画を例として分析する。
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研究実績の概要 |
研究代表者の赤松美和子は、7月に論文「台湾LGBTQ映画における子どもをめぐるポリティクス」を公刊、「台湾LGBTQ文学 : ジェンダー平等を語る言葉と物語」を日本語と中国語でオンラインで公開、9月にYouTube番組「台湾修学旅行アカデミー」で「台湾の文学」の講師を務めた。1月に大妻女子大学で、研究協力者の八木はるなが司会を務め、作家の李琴峰、LGBTQ文学研究者の劉靈均を講演者に迎え、シンポジウム「 LGBTQ文学表象:日本と台湾の最前線」を開催した。研究分担者の垂水千恵は、台湾LGBTQ文学に関する論考を含む単著『台湾文学というポリフォニー―往還する日台の想像力』を刊行したほか、10月に台北教育大学で開催された国際シンポジウム「「世界中的台灣文學」國際學術研討會」で講演「台灣文學成為「世界文學」、9月に台湾文學學會企画、本科研共催の国際シンポジウム「前進世界:台灣文學與文化海外系列講座」(日本担当)において、作家の賴香吟を招聘しての講演会「自由とは何か:戒厳令解除後の台湾文学」を主催し、講演も行った。研究分担者の張文菁は、7月に韓国翰林大学日本学研究所開催のシンポジウム『文学:ポスト帝国の文化権力を考える』において、報告「台湾におけるポスト帝国と再植民の文化政策―雑誌『新新』・禁書・通俗小説」、10月に国立台湾大学台湾文学研究所で講演「從通俗小説;看台灣文學史」、関西大学でのシンポジウム『台湾の現在』で講演「台湾文学にとっての「国語」」を行った。研究協力者の白水紀子は、4月に政治大学百年楼一楼で行われた日台文学対談「『藍屋子』的時空之旅」蔡素芬×白水紀子にオンラインで登壇するとともに、7月に国立台湾文学館で開催された「譯想天開―臺灣文學外譯成果發表會」で講演「純文學譯本在日本的普及和深化」を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年10月中旬より台湾へのビザなし渡航が可能となったが、それまでの期間は、新型コロナウイルスにより渡航や招聘が困難であったため、一部、研究計画を変更せざるを得なかった。けれども、オンラインを活用したり、本研究テーマにとって意義ある日本在住の講演者を招聘することがかない、シンポジウムを主催、あるいは共催という形で予定通り開催することができた。また、10月中旬以降は、台湾での資料収集や意見交換も行えたため、結果的にはおおむね順調に進展することができたが、収集した資料を活用しての研究成果を発表することができなかったため、研究期間を延長するに至った。
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今後の研究の推進方策 |
不足の研究資料を収集するとともに、延長した今年度は主に研究成果の公表に努める予定である。
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