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アメリカ建国とアメリカの庭園

研究課題

研究課題/領域番号 20K00386
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02030:英文学および英語圏文学関連
研究機関富山大学

研究代表者

竹腰 佳誉子  富山大学, 学術研究部教育学系, 准教授 (70377232)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
キーワードナチュラル・ヒストリー / ジョン・バートラム / ウィリアム・バートラム / トマス・ジェファソン / アメリカ建国 / 庭園 / ランドスケープ / 建国の父 / 植物学 / ベンジャミン・フランクリン / 博物学 / アメリカ文学 / アメリカ哲学協会
研究開始時の研究の概要

独立革命期および19世紀初期のアメリカでは、建国の父たちの植物、庭園に対する強い情熱が認められ、植物学者/プラントハンターであるバートラム親子との交流を活発にしている。バートラム親子による新世界アメリカにおける新種の発見や自然に関する叙述は、国内外の知識人や文化人を魅了した。本研究では、アメリカ哲学協会に属していた建国の父たちの植物や庭園との関わりとバートラム親子を中心とする植物学者の活動および著作物や、彼らとの重層的な関係を検証したうえで、建国の父たちの博物学的な知的好奇心や植物学者の著作物がアメリカの庭園思想や19世紀初期のアメリカ的な文学の形成にいかなる影響を及ぼしたのかを明らかにする。

研究実績の概要

令和5年度においては、令和2年度から4年度の研究を踏まえ、アメリカ建国と庭園思想の関連性について、関連資料の読み直しや新しい資料の分析からさらに考察を深めた。研究結果は、「アメリカの庭園とアメリカ建国 : Bartram’s Gardenに魅了された知識人たち」という題目で論文として発表した。本論文では、おおよそ次のことを述べている。トマス・ジェファソンのようなアメリカ建国当時の知識人であり政治家たちの多くが、大西洋を挟んだ旧大陸と新大陸における庭園(作り)や植物に関心を示すとともに、ヨーロッパの庭園で育っていた新大陸産の植物を見て独立後のアメリカの目指すべき姿を想像していた。そして新大陸においては、とりわけ植物学者であったバートラム親子の庭園が多くの知識人を魅了した。その理由は、バートラム親子の庭園が当時の流行りの庭園スタイルとは一線を画したものであり、13州それぞれの特徴ある植物がその特徴を生かしたままに見ることができたからである。1787年5月からフィラデルフィアにおいて実施された合衆国憲法制定会議においては、各州の代表者が集まりアメリカの国づくりの骨格ともいえる憲法を決めるべく議論を戦わせていた。代表者の一部がバートラムの庭園訪問後に自身の意見を変化させていることなどから、各代表者の意思決定においてもバートラムの庭園が何かしらの影響を及ぼしたことが推察される。バートラム親子の庭は、まさにアメリカの建国後の方向性を決定する際に極めて重要な役割を果たしていたといえる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ジョン・バートラムおよびバートラム・ガーデンと当時の知識人のかかわりについて、さらなる分析をするため、アメリカでの資料収集を計画していたが、旅費高騰などの理由から実現できなかったことが遅れの主な理由である。しかしながら、国内でできるだけ資料を収集したことにより、研究論文を執筆できたことは評価できると考える。

今後の研究の推進方策

令和6年度は、バートラム・ガーデンと当時の知識人とのかかわりについてさらなる分析を進めるとともに、当時の庭園思想やランドスケープに関する思想が19世紀初頭のアメリカ文学へ与えた影響について考察を深めたいと考えている。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] アメリカの庭園とアメリカ建国 : Bartram’s Gardenに魅了された知識人たち2024

    • 著者名/発表者名
      竹腰 佳誉子
    • 雑誌名

      富山大学教育学部紀要 = Memoirs of the School of Education University of Toyama

      巻: 2 号: 2 ページ: 29-35

    • DOI

      10.15099/0002000315

    • URL

      https://toyama.repo.nii.ac.jp/records/2000315

    • 年月日
      2024-03-22
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] イギリス第一帝国の発展と崩壊, あるいは共和国アメリカ誕生への布石 : ベンジャミン・フランクリンの1750年代の活動について2023

    • 著者名/発表者名
      竹腰佳誉子
    • 雑誌名

      富山大学教育学部紀要 = Memoirs of the School of Education University of Toyama

      巻: 1 号: 2 ページ: 11-19

    • DOI

      10.15099/00022382

    • ISSN
      27584208
    • URL

      https://toyama.repo.nii.ac.jp/records/19967

    • 年月日
      2023-03-24
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 建国の父とナチュラル・ヒストリー :Thomas Jefferson とサトウカエデとの関わりを中心に2021

    • 著者名/発表者名
      竹腰佳誉子
    • 雑誌名

      富山大学人間発達科学部紀要

      巻: 15 ページ: 109-116

    • NAID

      120006998484

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] アメリカ建国とアメリカの庭園―Bartram's Gardenを中心に2021

    • 著者名/発表者名
      竹腰佳誉子
    • 学会等名
      日本英文学会中部支部第73回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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