研究課題/領域番号 |
20K00423
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
増井 志津代 上智大学, 文学部, 教授 (80181642)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | Abolitionist movement / Christianity / Beecher / Gender / Race / Ethnicity / Second Great Awakening / 第一次大覚醒運動 / 人種・民族と宗教 / ジョナサン・エドワーズ / ジョージ・ホイットフィールド / ヘンリー・W・ビーチャー / ハリエット・B・ストウ / 地下鉄道と逃亡奴隷 / アボリショニズム / アメリカのキリスト教 / 宗教と世界情勢 / 人種 / ジェンダー / モラヴィア派 / エドワーズ / 伝道 / 環大西洋 / ホイットフィールド / 宗教 / ピューリタニズム / エクィアーノ / メソジスト / 宗教と文学思想 / 印刷文化 / 文学テキスト |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では18世紀における「大覚醒」を環大西洋的運動として捉える。この時代、プロテスタント諸派は宣教活動によりヨーロッパ、イングランド、アメリカ大陸、カリブ海、アフリカ大陸へとプロテスタント宣教師を送り出す。植民地建設もこれに伴い実行され、人種と民族の関係が新たな段階に入る。こうした歴史的な転換の時代におけるキリスト教の伝播と出版文化、近代国家建設と文学テキストの創造を、人種、エスニシティ、ジェンダーの新たな関係性の創出との関係に注目しながら考察する。本研究では、18世紀の環大西洋を舞台とする宗教運動、宣教活動と印刷文化の関係に関する資料調査、事例研究、産出されたテキストの分析が中心となる。
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研究成果の概要 |
研究期間がコロナ禍と重なり目的とした海外調査実行に支障が生じたものの、最終年度夏季休暇中、ニューヨークとボストンへ調査旅行に赴いた。NYブルックリン地区で、H. W. ビーチャーのプリマス教会を訪問した。ここには、H.W. ビーチャーやH. B. ストウに関する展示物や資料が保管され、閲覧することができた。教会は逃亡奴隷援助を目的とする「地下鉄道」の「駅」でその痕跡が残っている。ブルックリン島は、海岸からのボートによる逃亡奴隷輸送が可能で、逃亡援助に適していた。さらに、ボストンに赴きハーヴァード大学で調査。D. ホール、J. チャプリン、A. & O. パタソン教授等と再会、交流の機会を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究期間後半では、J. エドワーズやG. ホイットフィールドによる18世紀信仰復興運動を継承する19世紀第二次大覚醒運動をテーマとした。パンデミックが落ち着き始めた為、研究延長を申請し念願の海外リサーチに赴いた。ニューヨークではH. W. ビーチャーが牧師を務めたブルックリン、プリマス教会を訪問し、奴隷制廃止運動とキリスト教の関わりについて調査した。次にケンブリッジ(MA)へと移動し、ハーヴァード大学図書館でリサーチを行った。研究協力者、D. ホール、J. チャプリン、O&A. パタソン教授等、同大学研究者との再会ができた。国際的な研究交流を今後も継続し、後身へと繋いでいくことを願う。
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