研究課題/領域番号 |
20K00435
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石原 剛 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (00368185)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 航空映画 / ハリウッド / 日米比較 / 航空文学 / 気球 / 飛行文学 / Edgar Allan Poe / John Wise / King Kong / Howard Hawks / ハワード・ホークス / ウィリアム・ウェルマン / ハワード・ヒューズ / キング・コング / 1930年代 / アメリカ文学 / チャールズ・リンドバーグ / 移動 / 旅行記 / 飛行機 / アメリカ文化 / ノンフィクション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、アメリカで豊かな展開を見せた飛行を巡る物語の系譜とその特徴を明らかにする試みである。具体的には、20世紀後半のアメリカ飛行文学を代表するベストセラーの諸作、また空の世界を描いて大衆の間で絶大な人気を博した飛行機映画や黎明期のアニメーション作品などが主な分析対象となる。20世紀とほぼ時を同じくしてアメリカで発明された飛行機が、急速に高度産業化されていく同時代のアメリカの諸問題をいかなる形で表現したのか。20世紀から21世紀に至る種々のアメリカ作品を吟味することで明らかにしていきたい。
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研究実績の概要 |
2023年度は、22年度中から研究を進めていた19世紀のアメリカにおける気球をめぐる言説の分析を継続して進めた。特に、気球飛行士John Wiseの自伝や、作家Edgar Allan Poeが新聞に発表した大西洋気球飛行のホークス(人担ぎ)記事“Balloon Hoax”(1844年)に注目し、19世紀のアメリカ人の心をとらえた気球による大西洋横断飛行と西漸運動の関係を特にナショナリズムとの観点から考察した成果を論文として出版すべく、年度の前半は執筆を進めた。また年度後半は、日米比較文化研究の観点から、戦後のアメリカ航空映画の代表作である『Top Gun』(1986年)の日本版リメイクといえる『Best Guy』(1990年)の分析を進めるべく、同作の映画パンフレットや映画雑誌による映画評、また1980年代のナショナリズムやMTVを中心と音楽文化と『Top Gun』の関係に関する研究、映画に対する自衛隊の協力を跡付ける資料などの収集を進めた。特に、邦画『Best Guy』に関しては、ほぼ20年ぶりに本格化した自衛隊協力映画の先鞭をつける作品であり、同時代の日本における自衛隊イメージと自衛隊のPR戦略の転換などと関連付けて論じる必要があり、航空自衛隊が発刊している雑誌や防衛庁(当時)による映画協力に関する文書なども検討すべく、資料収集を実施した。また、同作の監督で戦後アクション映画の代表者ともいえる村川透の映画制作の特徴を解明すべく、同監督の作品や関連するインタビュー資料などの収集も適宜実施した。資料の収集はほぼ23年度中に終えることができたので、『Top Gun』と『Best Guy』の比較論に関しては、24年度中での北米での国際大会での発表と英語論文の準備を中心に進め、英語論文は全体のほぼ3割ほどの草稿を年度内に書き進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年中に、19世紀のアメリカにおける気球をめぐる言説の分析に関する論考を論文として発表したかったが、多忙を極める本務校業務や学会業務、また所属する学会が発行する英文号の編集に加え、依頼された他の研究企画の実現のために多くの時間を割く必要があり、当初予定していたほどの研究の進展を実現することが出来なかった。
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今後の研究の推進方策 |
日米比較文化の観点からの航空映画研究の論考は24年度中に北米の国際学会で発表予定である。同テーマの英語論文の執筆に関しても24年度4月の現時点でほぼん半分程度まで進んでおり、まずは年度前半に同論文を仕上げることを目指したい。加えて、23年度に論文草稿を完成した19世紀のアメリカにおける気球をめぐる言説分析に関する論文を学術雑誌に出版する予定である。さらに、24年度後半には、戦後アメリカ航空文学の旗手であるErnest Gannの代表作の分析を素地となる作品の精読と関連資料の収集を進め、できるだけ早い段階での論文としての出版を実現したい。
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