研究課題/領域番号 |
20K00453
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
橋本 健広 中央大学, 国際情報学部, 教授 (70566546)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | イギリス文学 / 影響 / デジタル・ヒューマニティーズ / 人文情報学 / 量的分析 / ロマン派 / 機械学習 / 類似性 / 多文化共生 / イギリス・ロマン派 / 東洋趣味 / テクスト分析 / DH / ペルシア文学 / 量的研究 / コウルリッジ / 『失楽園』 / 詩の持続可能性 / tf-idf / コサイン類似度 / データ可視化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、19世紀イギリス・ロマン派の詩作品にみられる影響を、詩の持続可能性と多文化共生という観点をキーワードとして、単語の頻度やデータ可視化を援用した量的分析を用いて探求するものである。他の時代の作品を典拠とすることで文学上のアイデンティティを確立しようとする詩の持続可能性をイギリス文学の縦の広がり、多文化共生を多文化を協調および対立しながら取り入れつつ文学空間を拡張する横の広がりととらえ、19世紀のイギリス文学において文学共同体が構築されるダイナミズムを明らかにしたい。
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研究成果の概要 |
本研究は、データ可視化や語彙の出現頻度といった量的分析を用いて、19世紀イギリス詩・演劇作品にみられる過去の作品からの影響と中東趣味の影響について、フランス革命やグローバル化といった変容する時代に特有と思われる文学的傾向を模索した。過去の作品の影響として、17世紀の作品ミルトンの『失楽園』が19世紀のコールリッジの詩にどう影響を与えているか、また中東趣味の影響としてベックフォードの『ヴァセック』がバイロンの詩にどう影響を与えているかを、共通する語の分布に着目して調査した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は、19世紀イギリス・ロマン派という文学の一潮流を量的分析によって俯瞰して大局をつかむことであった。イギリス文学研究では、作品間の影響を調べることが一つの大きな研究テーマである。テクストや歴史的事実などの外部情報をもとに研究者の緻密な読みをもとに影響を考察する方法が一般的であるが、本研究ではデジタル・ヒューマニティーズの手法を用いて、量的な数字を用いて影響を考察した点が新しい。用語の出現頻度と分布を量的に計算することで、過去の17世紀の詩や多文化に属する東洋趣味の作品が19世紀の作品に伝播する様子を俯瞰することができ、質的分析へとつなげたことが本研究の学術的意義である。
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