研究課題/領域番号 |
20K00474
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
佐藤 正則 九州大学, 言語文化研究院, 教授 (10346843)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ロシア / 哲学 / 思想 / 文化 / 文学 / 芸術 / 科学技術 |
研究開始時の研究の概要 |
革命期―1920年代ロシアの諸領域(思想、芸術、技術、科学など)に共通して見られる、物にたいする新たな見かた、人間と物との関係の再構築の理念と実践の諸相を領域横断的に研究し、その具体的全体像を解明することにより、この時期のロシアにおける人間観・世界観の多面性と共通性を重層的・立体的に描きだす。さらに全ヨーロッパ的な思想・文化史上におけるその位置づけを再検討するとともに、現代の最新哲学・思想との比較をふまえて今日的視点から新たな思想的意義を探求する。
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研究成果の概要 |
十月革命期―1920年代ロシア・ソ連のさまざまな領域(哲学、文学、芸術、技術、科学など)における、人間と物との関係を再構築しようとする理念、人間と非人間的なものとを同一原理で統合する新たな世界観の諸相を解明し、その形成過程を具体的に跡づけた。その際、思想家・理論家たち(とりわけボリシェヴィキの哲学者ボグダーノフ、生産主義芸術の理論家アルヴァートフ、プロレタリア詩人・技術者ガスチェフら)の相互作用を重視した。さらに、この新たな世界観と21世紀哲学との共通性について考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
十月革命―1920年代ロシア文化の研究は近年進展が著しいが、その多くは個別事例にとどまり、当時のロシアに生じた新たな人間観・世界観の全体像に迫っておらず、思想・文化史上の位置づけも充分ではない。本研究は、「人間と物との関係の再構築」という新たな視座を導入することによって、人間観と世界観を一体的に分析することができ、この時期のロシア文化を、20世紀初頭の全ヨーロッパ的な思想・文化史の文脈上で解釈しなおすこと可能にする。くわえて、この視座は、この時期のロシア文化・思想を、現代(21世紀)の最新哲学が直面する問題群と関連付けて論じ、それに今日的な視点から新たな思想的意義づけを与える可能性を開く。
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