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ラフカディオ・ハーンと夏目漱石の学際的研究:越境と共生に関する人文学的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 20K00524
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02050:文学一般関連
研究機関熊本大学

研究代表者

坂元 昌樹  熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (70346972)

研究分担者 西槇 偉  熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (50305512)
濱田 明  熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 教授 (60264264)
福澤 清  熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 名誉教授 (80136697)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードラフカディオ・ハーン / 夏目漱石 / 異文化接触 / 多文化共生 / 人文学研究 / 人文学
研究開始時の研究の概要

本研究は、ラフカディオ・ハーン(1850-1904)と夏目漱石(1867-1916)の文学と思想について、異文化接触や多文化共生研究からの視点を積極的に導入しながら、総合的な人文学研究構想の一部としてアプローチすることを目的とする。本研究は、熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センターの持つ研究環境を活用しながら、ハーンと漱石の個別研究をより学際的な研究へと発展させ、社会的に広く還元可能な越境と共生のための人文学の形成の可能性を模索するものである。

研究実績の概要

本研究課題は、ラフカディオ・ハーン(1850-1904)と夏目漱石(1867-1916)の文学と思想について、異文化接触や多文化共生研究の視点を導入しながら、総合的な人文学研究の構想の一部としてアプローチすることを目的とする共同研究である。本研究は、研究代表者・分担者の所属機関である熊本大学に存在するハーンと漱石の両者に関係する各種の文化的資源を活用しながら共同研究を進めている。
当該年度においては、研究計画における2020年度からのハーン・漱石研究を通して見える近代の東アジアでの異文化接触の問題系、2021年度からの近代の英語圏での異文化接触の問題系、2022年度からの近代のフランスを中心とするヨーロッパ大陸圏での異文化接触の問題系それぞれについて、共同研究の参加者各自が研究を進めた。参加者各自による研究活動に加えて、研究代表者の坂元昌樹、研究分担者の西槇偉、濱田明、福澤清を中心に、熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センターとの共同企画として研究シンポジウムや講演会等を開催し、各自の研究発表とディスカッションを行った。また、ハーンと漱石についての研究の成果の一端について、各自による著書と論文の刊行を通して公開した。研究代表者と各研究分担者は、定期的に研究打ち合わせを実施し、引き続いて共通の所属機関である熊本大学におけるハーンと漱石についての文化的資源の活用方法の検討を含めて、共同研究を進める上で必要な情報の共有に努めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究期間が開始した2020年度以来、新型コロナウイルス感染症の影響により国内外での調査研究や学術発表の機会は限られてきたが、本年度は国内を中心に調査研究や学術発表を積極的に進めて、当該年度の年度計画におけるハーン・漱石研究を通して見える異文化接触の問題系の検討においては、着実な進展があった。ただし、新型コロナウイルス感染症の影響により研究期間中の最初の3年間にわたって国内外での調査研究や学術発表の機会が制限され続けてきたために、当初の研究計画で予定していた進捗状況とはなっていない。最終年度の計画に向けて、当初の計画を再検討しながら共同研究の準備を進めている。

今後の研究の推進方策

研究期間中の3年間にわたる新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、当初計画で予定した国内外での調査研究や学術発表の機会が大幅に制限されてきたことから、当初の研究計画で予定していた進捗状況とはなっていない。現在の進捗状況を踏まえて当初の研究計画を適切に見直しながら、最終年度の本共同研究の遂行とその成果の発表・刊行を計画的に進めたい。最終年度においては、ハーン・漱石研究を通じた近代の東アジア圏・英語圏・フランス語圏での異文化接触とその関連領域についての最終的な検討に取り組みながら、本共同研究を総括する予定である。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (43件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (10件) 学会発表 (29件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 翻訳文化の諸相―夏目漱石『文学論』を中心に2023

    • 著者名/発表者名
      坂元 昌樹
    • 雑誌名

      アジア遊学

      巻: 286 ページ: 79-84

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 日本と中国における『クオーレ』の翻訳受容2023

    • 著者名/発表者名
      西槇 偉
    • 雑誌名

      アジア遊学

      巻: 286 ページ: 103-116

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 中国文人画的近代化:豊子愷作品中伝統題材的応用2023

    • 著者名/発表者名
      西槇 偉
    • 雑誌名

      漫画研究

      巻: 創刊号 ページ: 116-132

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 日中にかける俳句の縁―葛祖蘭と『椿子物語』2023

    • 著者名/発表者名
      西槇偉
    • 雑誌名

      TONGXUE

      巻: 65 ページ: 6-7

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 『草枕』の中国語翻訳史2022

    • 著者名/発表者名
      西槇偉
    • 雑誌名

      『人文科学論叢』

      巻: 3 ページ: 170-185

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Hearn, la Martinique et le Japon2021

    • 著者名/発表者名
      濱田明
    • 雑誌名

      Soseki and Hearn Studies

      巻: 2 ページ: 19-27

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] On Feng Zikai and Natsume Soseki and Lafcadio Hearn from a comparative view2021

    • 著者名/発表者名
      西槇偉
    • 雑誌名

      Soseki and Hearn Studies

      巻: 2 ページ: 57-62

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Kyushu Spirit as Invented Tradition: On “ With Kyushu Students”2021

    • 著者名/発表者名
      坂元昌樹
    • 雑誌名

      Soseki and Hearn Studies

      巻: 2 ページ: 63-67

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 日本近代文学と他者の表象ーー村上春樹と夏目漱石ーー2020

    • 著者名/発表者名
      坂元昌樹
    • 雑誌名

      新薩摩学

      巻: 15 ページ: 116-132

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 書評『中国芸術というユートピア ロンドン国際展からアメリカの林語堂へ』範麗雅著2020

    • 著者名/発表者名
      西槇偉
    • 雑誌名

      『比較文学研究』(東大比較文学会)

      巻: 106 ページ: 163-167

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 『倫敦塔』を読む――英文学受容の視点から2024

    • 著者名/発表者名
      坂元 昌樹
    • 学会等名
      NPO法人くまもと漱石文化振興会・熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター共催講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 『夢十夜』を読む――中国語訳の視点から2024

    • 著者名/発表者名
      西槇 偉
    • 学会等名
      NPO法人くまもと漱石文化振興会・熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター共催講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 夏目漱石「倫敦塔」を読む――初期漱石と幻想のヴィジョン2023

    • 著者名/発表者名
      坂元 昌樹
    • 学会等名
      日本文学協会近代部会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 翻訳者としての夏目漱石――『文学論』『文学評論』を中心に2023

    • 著者名/発表者名
      坂元 昌樹
    • 学会等名
      日本比較文学会春季九州大会シンポジウム「漱石とハーン――翻訳の視点から」
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 夏目漱石の英文学作品の受容ーー「倫敦塔」を中心に2023

    • 著者名/発表者名
      坂元 昌樹
    • 学会等名
      熊本近代文学研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 日本近代文学と民藝運動――思想としての民藝の系譜2023

    • 著者名/発表者名
      坂元 昌樹
    • 学会等名
      日本近代文学会2023年度秋季大会 特集企画「〈物〉の経験―思想としての骨董・民藝」
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 夏目漱石と小泉八雲の世界2023

    • 著者名/発表者名
      坂元 昌樹
    • 学会等名
      肥後銀行・熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター共催講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 『吾輩は猫である』の中国語訳について2023

    • 著者名/発表者名
      西槇 偉
    • 学会等名
      日本比較文学会春季九州大会シンポジウム「漱石とハーン――翻訳の視点から」
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 着物から読み解く漱石文学とその時代2023

    • 著者名/発表者名
      西槇 偉
    • 学会等名
      肥後銀行・熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター共催講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 李叔同の≪送別≫について2023

    • 著者名/発表者名
      西槇 偉
    • 学会等名
      犬童球渓没後80年記念レクチャーコンサート「人吉から世界へ 歌でつながる心と世界」「犬童球渓の音楽アーカイブズの構築」研究グループ主催
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ウッディ・ベイツコレクション:アメリカ人が集めたハーン2023

    • 著者名/発表者名
      濱田 明
    • 学会等名
      肥後銀行・熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター共催講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 社会批評家としての夏目漱石――晩年のテクストを中心に2023

    • 著者名/発表者名
      坂元昌樹
    • 学会等名
      熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター第4回研究フォーラム「世界と繋がる漱石とハーン」
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 漱石の俳句を比較文学の視点から読む2023

    • 著者名/発表者名
      西槇偉
    • 学会等名
      NPO法人くまもと漱石文化振興会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 『野分』を読む―着物の視点から2023

    • 著者名/発表者名
      西槇偉
    • 学会等名
      熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター第4回研究フォーラム「世界と繋がる漱石とハーン」
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 漱石とハーン:研究の現状(司会進行)2023

    • 著者名/発表者名
      濱田明
    • 学会等名
      熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター第4回研究フォーラム「世界と繋がる漱石とハーン」
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 漱石とハーン:研究の現状(研究活動報告)2023

    • 著者名/発表者名
      福澤清
    • 学会等名
      熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター第4回研究フォーラム「世界と繋がる漱石とハーン」
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 夏目漱石「私の個人主義」を読む2022

    • 著者名/発表者名
      坂元昌樹
    • 学会等名
      日本文学協会近代部会(オンラインによる開催)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 漱石再考――夏目漱石「私の個人主義」をめぐって2022

    • 著者名/発表者名
      坂元昌樹
    • 学会等名
      熊本近代文学研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 文学教育の可能性――物語的想像力をめぐって2022

    • 著者名/発表者名
      坂元昌樹
    • 学会等名
      第66回九州地区高等学校国語教育研究大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 夏目漱石『吾輩は猫である』――猫から見た世界2022

    • 著者名/発表者名
      坂元昌樹
    • 学会等名
      NPO法人くまもと漱石文化振興会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 日本と中国における『クオーレ』の翻訳受容―杉谷代水の翻案『学童日誌』 と包天笑の再翻案『馨児就学記』を中心に2022

    • 著者名/発表者名
      西槇偉
    • 学会等名
      2022年度日本比較文学会第84回全国大会シンポジウム「 20世紀前半アジアにおける文化の翻訳」
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ジャパノロジストから見た日本語・日本文化2022

    • 著者名/発表者名
      福澤清
    • 学会等名
      日本英学史学会九州支部大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 中国における『草枕』の翻訳受容――海賊版と剽窃訳をめぐって2021

    • 著者名/発表者名
      西槇偉
    • 学会等名
      熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター第3回公開研究フォーラム
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] ラフカディオ・ハーンのマルティニーク―日常と異界―2021

    • 著者名/発表者名
      濱田明
    • 学会等名
      熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター第3回公開研究フォーラム
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 蘇山人の俳句を読む2021

    • 著者名/発表者名
      西槇偉
    • 学会等名
      オンライン国際シンポジウム第1回「中国語圏における俳句の受容」
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 『草枕』の中国語翻訳史2020

    • 著者名/発表者名
      西槇偉
    • 学会等名
      日本比較文学会九州支部秋季大会シンポジウム「夏目漱石と東アジア―翻訳・受容をめぐって」(オンライン開催・コーディネーター 西槇偉 司会 坂元昌樹)
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] ラフカディオ・ハーンとニューオリンズ、マルティニーク2020

    • 著者名/発表者名
      濱田明
    • 学会等名
      第67回九州フランス文学会(日本フランス語フランス文学会九州支部大会)ワークショップ「ラフカディオ・ハーンとニューオリンズ、マルティニーク」(オンライン開催・コーディネーター 濱田明)
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 夏目漱石「倫敦塔」ー過去と現在のあいだー2020

    • 著者名/発表者名
      坂元昌樹
    • 学会等名
      夏目漱石文化振興会(熊本)
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 『草枕』――中国でどのように読まれてきたか2020

    • 著者名/発表者名
      西槇偉
    • 学会等名
      夏目漱石文化振興会(熊本)
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] 『豊子愷訳文手稿:竹取物語;伊勢物語;落窪物語』「翻訳再創作的楽趣」2023

    • 著者名/発表者名
      西槇偉(共著)
    • 出版者
      天津人民出版社
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 『一筆啓上 漱石先生』「『満韓ところどころ』のことなど」(分担執筆)2022

    • 著者名/発表者名
      坂元昌樹(共著)
    • 総ページ数
      190
    • 出版者
      弦書房
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 『一筆啓上 漱石先生』「海賊版と剽窃訳―『草枕』の中国語訳について」(分担執筆)2022

    • 著者名/発表者名
      西槇偉(共著)
    • 総ページ数
      190
    • 出版者
      弦書房
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 『アイラヴ漱石先生―漱石探求ガイドブック』2022

    • 著者名/発表者名
      熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センター・NPO法人くまもと漱石文化振興会編
    • 総ページ数
      192
    • 出版者
      集広舎
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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