研究課題/領域番号 |
20K00539
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
安永 大地 金沢大学, 人文学系, 准教授 (00707979)
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研究分担者 |
大石 衡聴 立命館大学, 総合心理学部, 准教授 (40469896)
矢野 雅貴 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (80794031)
荒生 弘史 大正大学, 心理社会学部, 教授 (10334640)
諏訪園 秀吾 独立行政法人国立病院機構沖縄病院(臨床研究部), 神経内科, 脳・神経・筋疾患研究センター長 (50345518)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 言語理解 / P600 / 事象関連電位 / 振幅の変動 / 言語 / 文処理 / ERP |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、言語関連脳波の一つであるP600反応がどのような要因で変化するのかを明らかにする。具体的には、複数の研究機関で実験条件を同じように変化させた実験データを比較することで、P600の安定的な部分と外的要因に影響を受けやすい部分を描き出し、言語関連脳波の機能的意義を改めて検討する。
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研究成果の概要 |
近年、脳機能計測技術の普及により、言語処理過程の解明に脳波データが多く用いられている。言語処理には個人内・個人間の変動が大きく、どのような要因が脳波データの変動に影響するかの知見を蓄積することは非常に重要である。Yasunaga (2023) のでは、P600効果が言語処理特有の反応かどうかを検討し、P600効果が広範な認知処理負荷を反映する可能性が高いことを示唆した。また、安永・川口 (2024) の研究成果発表では、実験参加者の気分や文の意味内容がP600効果に影響を与えることが示された。こうした結果は、言語処理理論の発展に寄与するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
技術の普及に伴い、比較的誰でも簡単に脳波計測実験が行えるようになってきた。これは喜ばしいことである。しかし、実験が増えるほどに、どのように結果を解釈すべきかという問題をより複雑にしてしまう可能性がある。今回報告した2件の結果から、少なくとも言語実験に用いられるP600は容易に変容しうるものだということが示された。これは各研究機関で実験を行う際にどのような点に注意をすべきかを共有する必要があると解釈することができる。その一案として各実験のプロコトルを共有することも重要であると言える。
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