研究課題/領域番号 |
20K00553
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 麗澤大学 |
研究代表者 |
笹原 健 麗澤大学, 外国語学部, 講師 (10438921)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ソルブ語 / 言語接触 / 均質化 / 言語らしさ |
研究開始時の研究の概要 |
言語接触によって起こりうる変化を体系化し,一事例を提供する。言語接触が起こるとき,一方の言語が他方の言語に影響を及ぼすことが観察される。その結果,影響を受ける言語が影響を与える言語の姿に近くなり,両言語が均質化する可能性がある。本研究では,消滅の危機にあるソルブ語(ドイツ)をケーススタディとして選び,現地調査によって一次資料を収集し,分析をおこなう。
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研究実績の概要 |
本研究期間最終年度である2022年度は,前年度と同様,新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて,大幅な計画変更を余儀なくされた。当初予定していたドイツでの現地調査は2022年8月に実施したソルブ研究所(バウツェン)での文献調査のみとなった。諸事情によりソルブ語使用地域での音声言語資料収集は断念せざるを得なかった。このため予定を変更し,ソルブ研究所所蔵文献の精読に多くの時間を充てた。 かかる理由により,研究期間を1年間延長することにし,2023年度を最終年度とし,成果を発表できるよう準備を進めた。 当初2022年度に予定していた「ソルブ語らしさ」の形態統語論的な実地調査を2023年度におこなうべく,準備をしている。申請時に予定していた語用論的な分析ついては,社会情勢や国際情勢に応じて柔軟に対応していく。状況によっては,中止することも検討する。 少なくとも当初目論んでいた,ソルブ語で用いられるドイツ語語彙がどのような場合に出現するかを明らかにすることが達成できるよう努力する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度以降,新型コロナウイルス拡大の影響により,ドイツでの現地調査を実施することがきわめて難しい状態であった。このため,本研究課題のための音声資料を収集することがまったくできず,独ミュンヘンならびにバウツェンでの文献調査を実施したが,期待したほどの成果は得られなかった。先行研究を精読することで,理論的考察を進めることはできたが,実際のソルブ語資料が手元にないために大きな進展を見ることはできなかった。次の年度への最低限の橋渡ししかできていないため,上記区分であると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を延長した最終年度となる2023年度は,ドイツの社会情勢が好転し実地調査を進められる機運が高まっている。しかしながら,国際情勢が不透明であることもあり,研究計画に掲げた事項をできる範囲で進めていく。研究期間全体として,最終的にはソルブ語とドイツ語の対照研究に重点を置く予定であるが,少なくとも「ソルブ語らしさ」を見極める程度には研究を進めていく。
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