研究課題/領域番号 |
20K00570
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
|
研究機関 | 帝京科学大学 (2021-2023) 京都大学 (2020) |
研究代表者 |
藤原 敬介 帝京科学大学, 総合教育センター, 准教授 (00569105)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | チベット・ビルマ語派ルイ語群 / 歴史言語学 / 言語接触 / 借用語 / 民話 / チャック語 / マルマ語 / チャクマ語 / 名詞修飾表現 / カドゥー語 / ガナン語 / チャクパ語 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、チベット・ビルマ語派ルイ語群に属するチャック語、カドゥー語およびガナン語にみられる借用語の諸相をあきらかとする。それぞれの言語において借用語がどのような分野にみられ、どの言語からの借用語であるかを精査する。さらに、語彙だけでなく文法的な借用や地域的な借用についても留意する。そして、借用語研究を深化させることによって、本来語と借用語とを区別する基準を精緻化し、ルイ祖語再建を進展させることもめざす。
|
研究実績の概要 |
最終年度は国際学会で4回発表した。具体的には"The Cak script and Unicode"(AAS-in-Asia #8 (慶北大学校・韓国) )、"Loan verb markers in Tibeto-Burman "(HLS #26 (INALCO, Paris, France) )、"Nominalisation in Chakma "(SALA #37 (Ca' Foscari University of Venice, Italy))、"Post-nasal fortition in Luish "(ICSTLL #56 (Chulalongkorn University, Bangkok, Thailand; Online))である。 論文としては、マルマ語の各種構文についてデータを提供したほか(マルマ語:特集補遺データ「受動表現」「アスペクト」「モダリティ」「ヴォイスとその周辺」「所有・存在表現」「他動性」「連用修飾複文」「情報構造と名詞述語文」「情報構造の諸要素」「否定,形容詞と連体修飾複文」 、『語学研究所論集』28)、ガナン語において音節末に閉鎖音が付加する現象について論文("The addition of syllable-final stops in Ganan", Bulletin of the School of Oriental and African Studies 87(1) 189-200)を発表した。また、マルマ語における「羽衣伝説」に類似した民話を、語釈をつけて発表した(マルマ語の民話「マノフリ王女」―バングラデシュ・チッタゴン丘陵の羽衣伝承 、『言語記述論集』16)。 最終年度には4年ぶりにバングラデシュに渡航し、チャック語とマルマ語について、東京外国語大学の風間伸次郎教授による調査票をもちいた各種構文の調査をおこなうこともできた。 研究期間中は、コロナ禍の影響により予定した海外出張ができなかったため、日本国内やオンラインでも可能な研究にきりかえた。その結果、チャック語やマルマ語の研究をオンラインで継続しつつ、日本国内にも協力的な話者がいるインド・アーリア系のチャクマ語についても、研究をすすめることができた。その結果、チャック語における借用語の諸相を中心に研究を深化させることができた。
|