研究課題/領域番号 |
20K00593
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所 |
研究代表者 |
籠宮 隆之 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語資源開発センター, プロジェクト非常勤研究員 (10528269)
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研究分担者 |
小渕 千絵 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 教授 (30348099)
大金 さや香 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (40595740)
今泉 敏 東京医療学院大学, 保健医療学部, 教授 (80122018)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 韻律 / 聴覚障碍 / 補聴器 / 人工内耳 / コーパス |
研究開始時の研究の概要 |
人工内耳は声の高さの伝達に問題があることが知られている.そのため,先天性の難聴を持ち人工内耳にて聴覚を得て音声言語を習得した児童では,単語のアクセントや文レベルのイントネーション,声の抑揚の使い方などのプロソディが健聴の児童とは異なっていることが知られている.しかし,具体的にどのような箇所が異なっているのかは明確になっていない.そこで,本研究では人工内耳等装用者の音声を収集し,その音声に韻律ラベルを付与したデータベースを構築する.このデータベースを用いて,補聴システム装用者のプロソディと補聴システムの性能や聴力などの関係の解明を目指す.さらに,装用者のプロソディの指導法を検討する.
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研究実績の概要 |
人工内耳は声の高さの伝達に問題があることが知られている.そのため,先天性の難聴を持ち人工内耳にて聴覚を得て音声言語を習得した児童では,単語のアク セントや文レベルのイントネーション,声の抑揚の使い方などのプロソディが健聴の児童とは異なっていることが知られている.しかし,具体的にどのような箇 所が異なっているのかは明確になっていない.そこで,本研究では人工内耳等装用者の音声を収集し,その音声に韻律ラベルを付与したデータベースを構築する ことを目的としている. しかしながら,2023年度は研究代表者の籠宮の本務業務変更により,研究開始当初想定していた実験調査計画を進められなかった.そのため,2023年度はこれまでに収集したデータの分析と,変更が生じた研究計画の見直し,新たな調査方法の検討を進めた. 研究代表者の籠宮は,補聴器や人工内耳の装用者が音声に含まれる感情情報や話者の個人性などの非言語・パラ言語情報をどのように知覚しているのかについての分析,および非対面でのデータ収集方法の検討を進めた.研究分担者の小渕・大金は,補聴器や人工内耳の装用者が音楽や環境音などの言語以外の音情報をどのように知覚しているのかを分析した.研 究分担者の今泉は聴覚知覚と発話機能の脳機構上の相互作用に関する先行研究を調査し,聴覚障害が言語発達と音声表出・理解に及ぼす影響に対する検討を進めた. これらの分析によって得られた結果は,学会での口頭発表等にて公開した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究課題はさまざまな場面での聴覚補助器装用者の音声と聴取実験による評価をデータベース化することを目的としている.そのため,対面でのデータ収集や 聴取実験が不可欠となる.しかし,2020年度から新型コロナウイルス感染症蔓延防止対策のため,対面でのデータ収集や実験が大幅に制限されていた.さらに,2023年度は研究代表者の本務業務変更により,実験や調査が困難となった.そのた め,当初想定していたデータ収集がほとんど実行できなかった.
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今後の研究の推進方策 |
上述のように,本研究の立案時には対面での調査・実験によるデータ収集を不可欠なものとして想定していた.しかし,2020年度から始まった新型コロナウイル ス感染症蔓延防止対策のため,対面でのデータ収集が制限されてしまい,当初の研究計画を進めることが困難となった. また,研究代表者の本務業務変更は調査や実験に関する制限を加えるものとなった.今後はオンラインで可能なデータ収集を検討するなどして,研究の進展を図りたい.
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